わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

古井由吉『円陣を組む女たち』

世界観は私小説的だが…って、前にも書いたな。自分の目の前の世界を見つめ、観察し、冷静に、そしてわずかに批判的な要素を交えながら、しかし客観的に、書く。そんなスタイルは、初期の段階ですでに確立されていたのか、と驚く。 ↓なんで表紙がホイジンガや…

キシリトールの罠

五時四十五分起床。惚けた時間はそれなりにあるが、目覚めはよい。だが、身支度をし、動物たちの世話を済ませ、仕事をはじめると途端に胸がざらついた感じになり、痰がねちっこく咽喉に絡みつづけた。どうも喘息の発作っぽい。ここで気づいた。キシリトール…

Fripp & Eno「Live in Paris」

オンラインではすでに発売されている音源が、WOWOWが展開している音楽レーベルからCD化。輸入盤ももう発売されているようだが、あえて国内盤を選んでみた。はよ聴きたい。ライヴ・イン・パリ 1975年5月28日(初回限定盤)アーティスト: フリップ&イーノ出版社/…

古井由吉『円陣を組む女たち』

客観的なエロティシズム。古井さんの性に対する視点は、ねちっこいわりに冷静、というか、冷めている。円陣を組む女たち (1970年)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1970メディア: ?この商品を含むブログ (4件) を見る円陣を組む女たち (中…

話と発作

五時五十分起床。目覚めはよかったが次第に調子が悪くなってきた。喘息発作。まだ体調が万全ではないようだ。ステロイド吸入、小青竜湯、プルーンで若干落ち着いてきた。 十一時三十分、西荻窪「米の子」で、カミサンのお友だちで某健康食品の販売代理店をし…

三浦雅士『身体の零度 何が近代を成立させたか』

舞いと踊りの違い。前者は農耕民族の舞踊で回転運動と手の動きが中心。後者は遊牧民や騎馬民族のもので、天に向かって飛ぶ跳躍が基本となる。日本舞踊とバレエって感じかな。なるほど。身体の零度 (講談社選書メチエ)作者: 三浦雅士出版社/メーカー: 講談社…

うろつき三昧

六時三十分起床。秋晴れではあるが、果てしなく高く伸びていくような感覚はない。空の表情だけはまだかすかに夏の名残があるということか、それとも秋に見せかけた無季節が蔓延しているということか。 午前中は掃除。マンションの外廊下の電球を交換。劣化し…

三浦雅士『身体の零度 何が近代を成立させたか』

時代における哭/号/泣という3つの「なく」の違いや、「笑む」と「笑い」の違いといった表情の側面から、著者は「近代化」への移行を読み解こうとする。「笑む」が日本においては社会的な役割を果たす儀礼的表情であることに対し、西洋における「笑い」は個…

予定外の予想外の

六時四十分起床。晴れやかな天気。夏の気配はほとんど消え、町中からキンモクセイの香りが漂いはじめる。気温こそまだ高めではあるが、確実に秋だという手応えを感じる。こんな感覚、ここ数年なかった。 午前中は掃除、「団地ともお」。この作品、時々、話の…

今日の事件簿

超高速てきぱき事件 あと一話だねえ事件 銀座松屋のめきき展事件 コートはまだ事件

古井由吉『円陣を組む女たち』

表題作。高校1年くらいの女子が夕暮れ時に芝生の上で円陣を組んで遊んでいるシーンからはじまる。年がいもなく遊んでいるということらしいのだが、これがどんな遊びなのか、今一つピンと来ない。円陣を組む女たち (1970年)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 中…

驚愕

台風は温帯低気圧に変わったらしいが、いずれにせよ関東は直撃ではなかったのだから空模様への影響はほとんどないのだろう。予報通りの雨。じんわりと頭が痛む。六時起床。 午前中は某案件を少しだけ進めてから銀行回り。自宅に戻り、さぬきうどんで昼食。「…

古井由吉『円陣を組む女たち』

「先導獣の話」。東京で満員電車に乗って勤めることになった男の私小説、といった感じではあるのだが、異様に繊細かつ深い考察と観察眼が、自身の内面よりもむしろ、外へ外へと向かっていく。それが突然、あらぬ方向へ折れていく。だが結局は、もとに戻る。…

いつまでもコピー機の上で

六時起床。軽い頭痛、軽くからむ痰。台風が近づいているせいかもしれない。 午前中は某案件のフィニッシュで軽くばたつく。午後は打ち合わせ。得意先八名対ぼく一人という構図。相手が多過ぎて混乱。 秋雨。弱々しく気まぐれ。 夜は花子がいつまでもコピー機…

10倍くらい

秋分の日。六時起床。午前中は掃除だの仕事だの。過ごしやすくはあるが、秋めいた感じの手応えは今一つ。体調はかなり恢復しているが、まだ痰が絡みがち。 午後は時間が空いたので、カミサンと世田谷文学館へ。「日本SF展」を観る。往年のSF作品の表紙を飾っ…

三浦雅士『身体の零度 何が近代を成立させたか』

身体を加工することの動機や理由は後から生まれる。そして加工することの意味は社会から生まれる。…と書くと、なんだか人間なんて主体性のない存在だよな。身体の零度 (講談社選書メチエ)作者: 三浦雅士出版社/メーカー: 講談社発売日: 1994/11/02メディア: …

古井由吉『円陣を組む女たち』

「先導獣の話」。別の短篇集にも掲載されていたので既読作品なのだが、その時の印象とまったく違っている。記憶が混濁しているか、勘違いをしているだけなのかもしれないが。 集団心理、あるいは小さな狂気が引き起こす集団の狂気。円陣を組む女たち (1970年…

昼のほうが長い

六時起床。なれっこになってしまった寝起きの朦朧とした曖昧な意識の感覚が今朝は不思議と軽い。体中から重りを外したような、と言うと大げさ過ぎるのだが、根深い鈍重さだけは確かに消えている。すっと状態を起こす。ここまでの間に、二度目の目覚まし時計…

三浦雅士『身体の零度 何が近代を成立させたか』

身体的感覚、現象学、認識論。そんな流れなのかな、なんて思いながら読みはじめたら大違い。身体に対する違和や否定、変形化などから、文化文明が生じるという逆説的な展開。纏足やコルセットといった事例がグロテスクに引用され、驚きの連続。身体の零度 (…

古井由吉『円陣を組む女たち』

「木曜日に」。予想外のトラブルが引き起こす記憶の断絶、そして狂気。一度はそこから抜け出せたようでも、狂気はじわじわと日常を侵食していく。円陣を組む女たち (1970年)作者: 古井由吉出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1970メディア: ?この商品を含む…

メンテナンス

六時三十分起床。午前中は仕事。十一時過ぎに終わったので、本を読みながら足裏をツボ押し棒でグリグリと。午後は気を失ったように寝てしまう。この睡眠が効いたようで、咳がほとんどでなくなった。夕方は一時間かけて念入りにストレッチ。たまにはこういう…

古井由吉『円陣を組む女たち』

古井さんの初期短篇集。古本でけっこうな値段(といっても文庫に1,000円とか、そんなレベルだけど)を払って手に入れた。 「木曜日に」。これが処女作らしい。一人での登山中に記憶を失っていた男の、違和感が、そして心の狂いが、木曜日ごとに深まり、ずれ…

眠い一日

疲れているという自覚はないのだが実際には疲れていたようで、それが眠気という部分に如実に現れる。六時三十分に目覚ましをセットしたものの、十五分の寝坊。休日なのに、それだけ朝が慌ただしくなった。 掃除。「団地ともお」。そして仕事。 カミサンがつ…

今日の事件簿

電車で熟睡事件 おねーさんそんなにパンツを見せたいのですか事件 もう終わりですか事件 ヨウジ事件 アップルストア銀座がごったがえしていてなんかコワかった事件 すぱいす事件 ちょっと疲れたのですね事件

人生の終わり

五時五十分起床。今日もかなり調子いいが、やはりわずかに咳も痰も鼻水も残っている。 早朝から仕事。朝から夕方まで、延々と「人生の終わり」に関する案件に没頭。葬式ではない。墓でもない。

町田康「ホサナ」(8)

「群像」10月号掲載。相変わらずの町田節。ちょっと辛辣な感じが強くて、読んでいてしんどい。群像 2014年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/09/05メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る町田康の作品はこちら。

奥泉光「ビビビ・ビ・バップ」(10)

「群像」10月号掲載。昭和オールスター不条理劇場、って感じ。このあとの展開がまったく読めない。群像 2014年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/09/05メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る奥泉光の作品はこちら。

辛みが欲しい

五時五十分起床。昨日の吸入がよかったのか、今朝はかなり調子がいい。とはいえ、時折咳き込むし鼻水もそれなりに出る。のどの上のあたりに痰がよく絡まる。 十二時前に外出。荻窪ルミネのレストランフロアで昼食。軽く蕎麦でも、と思っていたが、どういうわ…

発作

六時起床。早朝から黙々と仕事。風邪の具合はあまりよくない。昨日より悪化している気がしないでもない。夕方、クリニックに行ってみると、喘息発作を起こしていると言われた。七分間ほど吸入。終了直後はなんだか気分的にヘロヘロだったが、一時間もすると…

夢枕獏『人間って何ですか?』読了

答えなんてあるわけがないのだが、各分野の専門家たちによる生命や宇宙や人間の定義はとても興味深い。ま、ちょっと中二病チックな内容かもしれないが。人間って何ですか? (集英社新書)作者: 夢枕獏,池谷裕二,佐藤勝彦,岡村道雄,長沼毅,島薗進,窪寺恒己,八代…