わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

長野まゆみ「ゴッホの犬と耳とひまわり」(4)

「群像」2020年4月号掲載。

 大正の時代にゴッホが使っていた家計簿?らしきものをフランスの古書店で見つけた製紙会社の御曹司の半生。蚕で一儲け、というエピソードで描写されている蚕の生態が興味深かった。蚕と言えば、いとうせいこう『我々の恋愛』(だっけ?)でも蚕が登場したな。確か、幼虫をバケットの生地に練り込んじゃって…。

 

 

群像 2020年 04 月号 [雑誌]

群像 2020年 04 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 雑誌
 

 

 

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

 
鉱石倶楽部 (文春文庫)

鉱石倶楽部 (文春文庫)

 

 

 

 

 

我々の恋愛 (講談社文庫)

我々の恋愛 (講談社文庫)

 

 

ソワソワと

 五時四十分起床。新月だそうだ。

 わずかに心がソワソワするのは、新型コロナと東京オリンピックの状況が原因か。いずれも他人事ではない。もっとも、コロナはともかくオリンピックのほうは、都民として問題のまっただ中にいる自覚が当事者だというのに薄いのはなぜか。思い返すと、このお祭りを招致の段階からだいぶ遠い目で眺めていたような気がする。「復興」という大義が被災地で今なお仮住まいをつづける人たちや原発の後処理に汗を流す人たちの現状とかみ合っていないというのがその原因なのだろうが、それ以外に、いやそれ以上に大きな原因として、自分の性格や嗜好性というものもあるのだろう。夜のニュースでは正式に延期になったと報じている。開催という言葉にも延期という言葉にも実感がわかないのは、自分では気づかぬが、心のどこかで無関心、他人事と決めつけているからなのか。いや、気づかぬというのは正確ではない。

 仕事。某案件の資料の読み込みと状況の整理、別の案件の原稿のとりまとめなど。

 十四時すぎ、父に電話。今日、これから日帰りで手術を受ける。まあ、問題はなさそうだ。

 十六時、喘息の定期検診。こちらも問題なし。ご近所のGさんも来ていた。いつもより待合室が空いていたのは、ちょっと調子が悪いような気がするから、という理由で来院していた高齢者が新型コロナの待合室での感染に警戒して、少しくらいなら出歩かずに様子を見よう、と考えて自宅にこもっているから、なのだろうか。

 

▼今日、会社宛にこんな郵便物が届いた。延期の方向で、という流れになる前に投函されたのだろう。トンチンカンなタイミングになってしまった。

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三つの夢

 葵がゲロする夢、大学生の頃のバイト先に久々に訪れた夢、そして布団のなかで盛大におしっこを漏らす夢を見た。五時四十分起床。

 仕事。メールがあれこれと届いて、軽くパニック。テレワーク的に働いている人が多いということなのか、それとも。Zoomで打ち合わせを、という話は一度だけ出たが結局行わず、slackで進めましょう、といった提案もいまのところはない。

 午後、小石川で打ち合わせ。帰社/帰宅後はひたすら作業。メールラッシュは落ち着いた。

 

播磨坂。木によっては満開。今年は提灯が出ていない。右にいるのは袴姿の女子大生らしきグループ。春だね。

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今日の事件簿

  • スター・トレックピカード」おもしろい事件
  • 念入り掃除でちょいクシャミ事件
  • しまった会社の損害保険の手続きを忘れてた事件
  • 久々にサンジャポをじっくり見た事件
  • 麻婆丼は太ります事件
  • 7.9kmウォーキング事件
  • コゲラがギイと鳴いている事件
  • 桜見モクレン見コブシ見タンポポ水仙見ヤナギの新芽見モミジの新芽見菜の花見ハナニラの花見事件
  • 散歩猫二連チャン事件
  • パン屋はしご事件
  • 朝食のような夕食事件
  • テセウスの舟」最終回は原作とは全然違ってた事件

 

 

 

18.65kmと桜

 六時起床。朝のうちは曇りがちだったがすぐに青空がまさり、葵も窓際で日向ぼっこができるようになった。ここ数日強めだった風は収まり、穏やかだ。

 午前中は掃除、アイロンがけ。

 午後、妻が友達と閉店予定のカフェに顔を出すといって外出。ちゃっかりリサ・ラーソンの陶器作品をいただいて帰ってきた。

 

 ぼくはランニングへ。善福寺川ルートを18.65km。和田堀のほうも善福寺池も、ソメイヨシノがかなり開いている。そしてハナニラ水仙沈丁花の香り。コゲラヒヨドリムクドリシジュウカラコガモカルガモ、カワウ。犬、犬、犬。レジャーシートを敷き、ささやかな花見をしている人もちらほらと。少人数で、馬鹿騒ぎはせず、隣りのグループとは十分に距離をとって、というスタイル。

 ランニングのほうだが、意識してはいなかったのだれど、いつもよりかなりハイペースだった。

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 夕食は久々に麻婆豆腐と、ちょっとナムルっぽいもやしサラダをつくった。そして妻が買ってきた餃子や春巻きのセット。

 

 読書は尾崎真理子「ギー兄さんとは誰か —大江健三郎柳田国男」(1)(「群像」2020年4月号掲載)をようやく読み終えた。大江→柳田、柳田⇔花袋、柳田→吉本隆明共同幻想論』→大江/中上。中上の、「共同幻想論」が日本の小説を息の根を止めたという捉え方はおもしろい。そして中上は『岬』で、大江は『万延元年』で、それぞれ近親相姦とそれに端を発する破滅を語っており、この構造がアマテラスとスサノオの神話における象徴的な性行為、そしてそれを「対幻想」としする吉本の解釈へとつながっていく。ただし時系列的には『万延元年』と『共同幻想論』の前半は同時期のようなので、吉本とおなじ時期に柳田を読み込んでいた大江がおなじようなことを(作家として)考え作品に取り入れた、というのはなんだか運命的でおもしろい。中上はこのあたりを承知の上で『岬』を書いたわけではなさそうだけれど、どうなんだろう。

共同幻想論』。大学生の頃に読んで、つづけて『言語にとって美とは何か』も読んで、夢に出てきたんだよなあ、文章が。久々に思い出したわー。

 

群像 2020年 04 月号 [雑誌]

群像 2020年 04 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 雑誌
 

 

 

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

 

 

 

岬 (文春文庫 な 4-1)

岬 (文春文庫 な 4-1)

 

 

 

改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)

改訂新版 共同幻想論 (角川ソフィア文庫)

  • 作者:吉本 隆明
  • 発売日: 1982/01/16
  • メディア: 文庫
 

 

200字の格闘

 五時四十分起床。晴れ。春分の日。昼と夜がちょうど半分ずつ、という日の朝日を見てみたいと思い、日の出の時間を見計らって外に出てみたが、都内では高い場所にいなければとても拝めないことに気づき、明るく広がりはじめた青空の、あのあたりに陽が昇っているんだろうな、とイメージするだけでおしまいにした。

 祝日だが仕事。某パンフレット案件のコピー。クライアントの要望による追加のコピー案を書いているのだが、意図はわかってもそれをどう表現すればうまくそこにハマるのかがわからなくなり、キャッチコピーと本文200字と、延々と格闘しつづけた。

 夕方は妻とウォーキング。昨日も写真を掲載した西荻窪・神明通りにある小さな公園の桜、かなり開花していた。 

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 夜は比較的のんびりと。Amazonプライムで「スター・トレック ピカード」を見始めた。スター・トレックシリーズはリブートもの三部作だけは観ているのだが、全作品を観てみたいと思っていたところでこの企画が進んでいたことを知った。配信はかなり前からスタートしていたようなので、かなり遅れての視聴となる。クオリティが高く、サスペンス的な要素も強い。これは楽しめそうだ。

 

 ▼まったくSF感がないけれど、これが第1話。

追憶

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  • メディア: Prime Video
 
追憶

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  • メディア: Prime Video