わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

大澤真幸「〈世界史〉の哲学」現代篇(5) 〈しるし〉が来た

「群像」2021年1月号掲載。今月もニーチェの『ツァラトゥストラ』。永劫回帰という概念が、実はキェルケゴールと表裏一体のような関係をなしている。キェルケゴールの思想はキリスト教を信じるがゆえに神の矛盾に気づくというジレンマを抱えている、みたいな論考だった(と思う。うろ覚えだ)が、永劫回帰ニーチェが否定したキリスト教の概念を通じて、実はキリスト教の終末思想があってこそのものであり、出発点においては少なくともキリストの存在は肯定しているという考え方が、ものすごくエキサイティングで面白かった。

 

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/12/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

〈世界史〉の哲学 近世篇

〈世界史〉の哲学 近世篇

  • 作者:大澤 真幸
  • 発売日: 2017/03/22
  • メディア: 単行本
 
〈世界史〉の哲学 中世篇

〈世界史〉の哲学 中世篇

 
〈世界史〉の哲学 古代篇

〈世界史〉の哲学 古代篇

 
<世界史>の哲学 東洋篇

<世界史>の哲学 東洋篇

  • 作者:大澤 真幸
  • 発売日: 2014/01/30
  • メディア: 単行本
 
〈世界史〉の哲学 イスラーム篇

〈世界史〉の哲学 イスラーム篇

 

 

年の瀬のマウス難民

 今朝も五時四十分起床。女性の代わりにぼくが妊娠することになったが、それだと肛門から出産することになるから赤ん坊がウンコまみれなりますよ、と警告したところで夢から目が覚めた。

 仕事も終わり大掃除も終わり、余裕ができたので愛用のiMacを新しいOS、Big Surにバージョンアップすることに。すこし画面のデザインが変わった程度で感覚的な違和感はほとんどない。アドビもマイクロソフトもきちんと動いている。ただし、問題は愛用しているケンジントントラックボールが使えなくなってしまったこと。ドライバーソフトが非対応だったか、と最新版をダウンロードしてみたが、全然だめ。繰り返しているうちになぜか使えるようになったが、結局まったく操作できなくなってしまった。というわけで、純正のMagic Mouseを使ってみたが、長時間使っていると手首が痛んでしまう。Windowsノート用に買ってあったマイクロソフトの安いミニマウスのほうがマシかも、ということでこちらもつないでみたが、進む・戻るボタンがない、小さすぎて長時間使うと疲れる…などの問題があるので、一時しのぎにしかなならない。さて、どうするか…。

 妻は午後からRossoで髪を切り、一度家に戻って夕飯を食べてから、高円寺「猫の額」へ。イベントの撤収。旧作がよく売れたようだ。ありがたい限り。

 
 
 
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 ▼候補

 

 

保坂和志「鉄の胡蝶は夢に歳月の記憶に彫るか」(29)

「群像」2021年1月号掲載。副題は「南無阿弥陀仏、川へ海へ山へ空へ」。無常について。公園で遊んでいた二匹の子猫のエピソードが、生命とは何かを日常的なレベルから考えさせてくれる。だが、作者自身には読者に何かを考えさせようというような意図はおそらくないと思う。この子猫のエピソードからハービー・ハンコックの「処女航海」へいきなりつながる流れ、よくわからないが魅力的。

 

 

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/12/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

猫がこなくなった

猫がこなくなった

  • 作者:保坂 和志
  • 発売日: 2021/01/14
  • メディア: 単行本
 
ハレルヤ

ハレルヤ

 
季節の記憶 (中公文庫)

季節の記憶 (中公文庫)

  • 作者:保坂 和志
  • 発売日: 1999/09/01
  • メディア: 文庫
 

 

 

処女航海(SHM-CD)

処女航海(SHM-CD)

 

 

焦燥感や義務感に駆られることもなく

 五時四十分起床。晴れ。心地よい空の色。

 年内の仕事は昨日で終了、ということで、今日はひたすら大掃除に専念。とはいえ、先週の土日にかなり進めることができたので、例年のようなプレッシャーはない。気持ちよく歳を越すための行事のようなものが、多忙な仕事と自宅兼事務所ゆえのオンオフ混同感のためにどんどん仕事の一部になり、義務になり、プレッシャーになる。世間はリモートワークでぼくのような心情になる人は多いようだが、こちらは逆に、これは年末年始のカレンダーの並びや仕事のスケジュールの影響もあって、オンオフ混同が例年よりもマシになり、比較的落ち着いて、焦燥感や義務感に駆られることなく、掃除を進めることができている。楽しんでいる、とは言い過ぎか。

 夕方、この年末は取引先の年末年始のイベントへの協力でやや多忙だった妻もここにきて仕事が落ち着き大掃除を手伝ってもらえたおかげもあり、ようやく一通り終了。いただき物の、チョコレートとクッキーとキャラメルがミルフィーユ的に重ね合わせてあるクソ甘いお菓子で休憩をしてから、荻窪西友タウンセブン、ルミネでお買い物。といっても、大掃除で切れかけた掃除用洗剤だの、タオルだの。帰り道は少し遠回りをし、いつも窓辺に置いてある箱にみっちりと詰まって寝ている猫がいる古びた薬局の前を通った。猫、今日は起きていた。小さなショーケースの上で偉そうにしていたが、目が合うと、にゃーと鳴いて挨拶してくれた。お前誰だ、と言っていたのかもしれない。

 夕食はお弁当で手軽に済ませた。

 

 

 

 
 
 
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今日の事件簿

  • 微妙に喘息事件(大掃除のハウスダストが原因。たいしたことはない)
  • 急だがさっさと進めた事件
  • それでもやっぱりゴミは出る事件
  • パンツ忘れた事件
  • 贅沢かまぼこ事件
  • ロング伊達巻き事件
  • 手作りスコーン美味事件
  • 保坂和志の子猫無常事件

 

 

チャーちゃん (福音館の単行本)

チャーちゃん (福音館の単行本)

  • 作者:保坂 和志
  • 発売日: 2015/10/15
  • メディア: ペーパーバック
 

 

不要で再利用不能で可燃な

 六時起床。

 日中はせっせと掃除。明日が可燃ゴミの最後の収集日なので、今日ある程度の片付けをしておかないと、年が越せない。案の定、不要で再利用不能で可燃なゴミは45Lの袋3つ分になった。

 

 読書は長野まゆみゴッホの犬と耳とひまわり」(12)(「群像」2021年1月号掲載)。フランス語の絵本、インク、そして紙。ゴッホの家計簿らしきものから始まったこの物語は、アナログな道具たちや博識な登場人物たちとともに、どんどん複雑になっていく。その複雑さ、物語の蛇行の仕方が、当初予想していなかった感じ。期待以上におもしろくなっている。

 

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

群像 2021年 01 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/12/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

 
少年アリス (河出文庫)

少年アリス (河出文庫)

 

 

猫を清める。

 五時四十分起床。晴れ。幾分暖かに感じるが、年末年始に向けて気温はかなり下がるようだ。それでも町には秋の名残が色濃く残っている。

 大掃除をスタート。窓拭き、玄関掃除。わが家/わが社の玄関には猫関連の置物がわんさかとあるのだが、これを一つずつキレイに清める。移動させて下の部分を掃除するのもなかなか大変。一点ものの作品も少なくないので気を遣う。

 

▼掃除後。こんな状態。見切れているが妻の絵も飾っている。シャム猫の置物はアンティーク。その上にあるキーホルダーかけに無造作にかかっている木の棒は、「日本全国スギダラケ協会」(通称スギダラ)の会員証。といっても、不定期のメルマガを読むくらいで活動には参加してないけど。

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▼黒い招き猫は町田さんの作品。妻が町田さんと面識があるので、そのつながりで何度かお会いしているけど、10年以上ご無沙汰している。今は現代美術界の大物っぽい感じになっちゃたしなあ。向こうは忘れているだろうし、ぼくも顔をよく思い出せない状態。でも、とても好きな画家の一人です。

町田久美画集

町田久美画集

  • 作者:町田久美
  • 発売日: 2012/07/02
  • メディア: ハードカバー
 

 

 読書は「群像」2021年1月号をパラパラしただけ。

 夜、ランニングへ。寒い。自動車も歩く人も少なめだったなあ。

 
 
 
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