わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

堀江敏幸「二月のつぎに七月が」

「群像」2017年5月号からはじまった新連載。 ある市場の入口近くにある「いちば食堂」での人間模様。庶民感覚あふれる内容なのだが、軽妙さと深遠さが同居した堀江敏幸らしい文体が心地よい。なぜこのタイトルなのかは、いまのところわからない。 群像 2017…

花の記憶

五時四十分起床。朝のうちは桜の映えそうな青空だったが気づけば色彩が消え微かにグレーを帯びた白く薄く平坦な雲が延々と果てなくつづくばかりとなっている。この平坦さと淡さが、どういうわけか、自分にとっての桜の記憶と、というよりも、花の記憶と結び…

佐々木敦「新・私小説論」(14)いわゆる「移人称」について(承前)

「群像」2017年5月号掲載。柴崎友香、山崎澄人という気鋭の作家の作品における人称の変化から、「視点」の問題に言及している。視点・視覚と言葉の関係という問題は、おなじく群像で連載中の三浦雅士の評論「言語の政治学」にも通じる部分がある。 群像 2017…

ソメイヨシノヲハシゴ

六時三十分起床。雨。花見は中止に。麦次郎はあまり外に出たがらない。コジコジは昨日とさほど変わらない。 今日はオフ。午前中は掃除。妻が焼いた手づくりパンをサンドイッチにして昼食。午後は読書したり、ハリウッド版が公開されているということで1995年…

榎本俊二『ムーたち』

仕事が立て込んでいたので、読むなら軽いマンガかな、と書棚に並ぶこれを読みはじめたわけだが、ノリは軽いけど内容が深遠なんだよね。…ま、わかってて読みはじめたわけだけど。 ムーたち(1) (モーニングコミックス) 作者: 榎本俊二 出版社/メーカー: 講…

止みきらない

六時十五分起床。雨。しとしとと、長く、果てがない。というのは印象だけの話で、雨足は時折途切れ、このまま止むか、晴れ間がのぞくか、と期待し、雨雲が切れる瞬間もあるのだが、気を抜いているうちに空の表情はたちまち元にもどり、やはり果てがないか、…

水と深呼吸

五時四十五分起床。低気圧。製薬会社が「喘息予報」というのを公開しているのだが、超注意のアラートが出ている。そのせいか、ちょっとまだ息苦しい感じ。だが軽い。水をゴックゴク飲んでから十五分くらい深呼吸を繰り返すと、たいていの場合、かなりよくな…

発作ではないが

いつもどおり五時四十五分起床。猫元気、鳥元気。 仕事。午後、少し喘息っぽい。発作というほどではない。ピークフローも落ちていないが、咳と痰が軽く出る。気晴らしに散歩してもひどくはならなかったが、念のため予定していた夜のランニングは中止。という…

古井由吉『ゆらぐ玉の緒』

「道に鳴きつと」。引越しの最中に他界した母の葬儀のエピソードから、自身の二度の入院の話へ。丁寧で密度のある描写にも関わらず、妙な透明感を感じる。 ゆらぐ玉の緒 作者: 古井由吉 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/02/28 メディア: 単行本 この商…

比例の春

五時四十五分起床。春。だがまだ家の中は冬の冷たさを床のあたりに引きずっている。 麦次郎、春めいていくのと比例するように外に出せとせがむ回数が増えていく。コジコジは換羽が春の訪れとともにピークになった。今はほぼ抜け終わり、ハゲハゲ状態になって…

悪い雀とうろつく猫たち

五時三十分起床。晴れ。朝から外出なのだが、そんなことおかまいなしに、麦次郎は外に出せとせがんでくる。コジコジは大人しい。だが、少しだけではあるものの、吐き戻しを始めている。換羽が終わったらまた軽く発情、ということか。 十時、小石川へ。少し早…

古井由吉『ゆらぐ玉の緒』

「道に鳴きつと」。入院中の老齢の母の家の引越しを中年の子どもたちだけで、と進めている最中に、母が逝く…。哀しみよりも慌ただしさが、どうしても勝ってしまう。 ゆらぐ玉の緒 作者: 古井由吉 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/02/28 メディア: 単行…

想像しやすい

五時四十五分起床。晴れ。この天気なら桜が一気に開くのではないか、と期待したが、夕方に軽く散歩した時に見た限りでは、少なくとも西荻界隈では、さほどでもない。とはいえ、一週間前よりは満開を想像しやすい咲き方だ。天気に浮かれたか、今日も麦次郎は…

今日の事件簿

苦戦しつつもなんとか先が見えてきた事件 麦次郎何度も何度も事件 間近でカワセミ事件 コジコジ今日はよくしゃべる事件 吟遊詩人のコーンパンうまし事件 鶏肉マーマレード焼きうまし事件

古井由吉『ゆらぐ玉の緒』

「後の花」読了。老いという現象が人を異次元にいざなう…作品後半は、そんな浮遊感が濃厚に漂う。 「道に鳴きつと」。世田谷にある語り手の自宅で、幻聴のように聞こえた時鳥の鳴き声。ウチの近所ではまったく聞かないなあ。珍しいところで、ウグイスくらい…

うろうろしたり居眠りしたり

六時起床。雨。仕事は多少落ち着いてきたので、今日はオフにした。午前中は掃除。午後は吉祥寺のヨドバシでマウスを物色してみたが、心に響くものはなかった。バッテリーの問題を除けば、今使っているロジクールはすごくいいんだよね。夕方は歯科医へ。戻っ…