その境目がわからない - わたしが猫に蹴っとばされる理由

　二時半に一度目が覚め、四時にもう一度目が覚めた。ジジイか、とぼやきながら小便を済ませて布団に入るが、妙に頭が冴えてしまって眠れない。まいったな、と思ったらいつの間にか傍らにカズレーザーがいて、最近の病院はタイヘンそうだね、などと世間話をしている。いつの間にか眠り夢を見ていたようだが、その境目がわからない。五時四十分、アラームの音でまた目が覚めた。三度目だ。

　午前中はせっせと掃除。

　午後は走ろうかと思っていたが雨が降ったり止んだりと不安定だったのでやめて仕事を進めた。ここ数日取り組み続けている案件。かなり先が見えてきた。

　夕方、雨が止んでいたので隙をつくようにウォーキング兼買い出し。クイーンズ伊勢丹で牛乳とパン。案の定、帰りは降られたが、それでも3kmは歩けた。

　読書は倉数茂「父の箱」（「群像」2021年5月号掲載）を少しだけ。「旅」をテーマにした短篇の小特集のうちの一篇。この作家のことはまったく知らなかったので軽く調べたが、どうやらぼくとおなじ1969年生まれで、2019年には三島賞の候補だったらしい。

　父が木製の箱の中に入り込んでしまった、というシュールなシーンからはじまるが、内容は家族小説的な感じ。バラバラになった家族が、父の介護という現実によって、さらにバラバラになっていく。そして、そこに中学時代の地元の友達との交流という別の流れが絡んでいく。今のところ、そんな感じ。