五時四十分起床。冬のような冷たい雨。四月が始まる日ではあるが、こりゃ今日一日はそうとう冷えるぞ、と覚悟させる朝だった。新聞を取りに外へ出ると、吐く息が白い。
仕事。某美容会社の案件。十一時からはリモートでこの案件の打ち合わせ。企画が軸を失いブレてしまうかと思っていたが、結果としてはそうならず、むしろ土台が固まったような印象。さて、いい仕事にせねば。
十五時、雨のなかを歯科医へ。一年以上かけて治療した左上の奥歯と歯ぐき、ひとまず順調。少しだけかみ合わせを調整。
戻ってから仕事再開。某金融会社の事例原稿、そして例の美容会社案件。土台は固まったとはいえ、それをどうしたらいいのかが皆目わからず、しばらくの間は資料を広げて腕を組みうーんうーんと唸っていたが、シャーペンを握りコピー用紙の裏側に打ち合わせで決まったことやらアイデアの断片やらを書き殴っていたら、次第に先が見えてきた。なんとかなるかもしれない。
夕食を食べながら「なんでも鑑定団」の特番を観る。三十年以上もやっていることに驚いた。そして横山大観が本物だったのにはビビった。斎藤清という木版画家の作品はすごく気に入った。実物を観てみたい。
保坂和志「鉄の胡蝶は夢の記憶に歳月に彫るか(80)」(「群像」2025年4月号)。もう、カフカとベネットと『万物の黎明』ばっかし(そして時折デレク・ベイリー)。だからこそ面白いのだが。ベイリーはぼくも好きだ。


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