わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2011-01-01から1年間の記事一覧

おしくらまんじゅう

六時二十五分起床。当然のことだが、眠れば時間が経つ感覚が失われる。それどころか視覚聴覚触覚味覚とあらゆる感覚が完全にというわけではないのだろうが失われた状態になる。その、失われた状態で目を覚ますのだから、寝惚けるのは道理だ。ぼけっとしたま…

保坂和志「未明の闘争」(26)

「群像」12月号掲載。場面はまた自宅でアキちゃんたちと話しているシーンに戻ってきた。浮かび上がっては消える記憶の断片を、浮かび上がるままに記述しているような。群像 2011年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/07メディア: 雑誌こ…

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」(22)

「群像」12月号掲載。昼田、実の父と衝撃の再開。うひゃあ。群像 2011年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (11件) を見る山崎ナオコーラの作品はこちら。

サイレン

五時五十五分ごろ、ケータイの地震警報の音で目が覚めた。あの音に恐怖を覚える人は多いのではないか。半年前は繰り返し何度も鳴り、そのたびに立ち上がって猫たちがいる場所を確認し、タンスなどが倒れても大丈夫なように気を配り、避難に備えた。ひと鳴り…

多和田葉子「雲をつかむ話」(11)

「群像」12月号掲載。飛行機という密室から、おなじく密室らしい、空港の取調室のような空間へ。テロ、そして原発事故。この十年の二大事件を飛行機への搭乗というプライベートな体験に染み込ませてしまっている。その違和感。多和田さんはやっぱり違和感の…

涙の伝染

六時起床。雨は上がったのだろうか。寒さから身を守るために窓を締めカーテンを締めた室内は外界と断絶したつもりなどさらさらなないというのに勝手に断絶させられてしまったかのように静かで、物音は伝わらず、外も見えない。ゆっくりと窓を開けると、大量…

ジョン・ハッセル

YouTubeに上がっていたのでBGMにしてしまった。やっぱりハッセルはいい。

多和田葉子「雲をつかむ話」(11)

「群像」12月号掲載。飛行機こわいよー。群像 2011年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/07メディア: 雑誌この商品を含むブログ (11件) を見る多和田葉子の作品はこちら。

週刊モーニング

「グラゼニ」ナッツ編。高校時代の凡田を描く不定期連載。うーん、イヤなヤツだなあ。正論なんだけどさ。 「ReMember」、残るはずのない記憶から、新しい、しかし脈々とつづく連帯が生まれる。博物空間の秩序、崩壊の予感。グラゼニ(3) (モーニング KC)作者:…

冷えに鈍る

六時起床。今年一番の冷え込みだと、朝のニュースですらりと背の高いモデルのような容姿のお天気お姉さんが説明していた。確かに寒い。室温は昨日とさほど変わらぬというのに、外の寒さが壁を抜け、建材を辿って床下に広がり、足元から体を冷やそうとする。…

今日の事件簿

今日も取材中にF/A-18事件 やぶそばうまし事件 男前事件 DMあげちゃった事件 くさそう事件 やっぱりiPadは便利なのだよ事件 爆睡漠睡瀑曝睡事件

今日の事件簿

取材中のF/A-18事件 USBじゃなくてBluetoothです事件 iPadに罪はない事件(むしろ素晴らしいのですよ事件) データ2回も消えた(というか誤って消してしまった、致命傷にはならなかったけど)事件 昼飯は三度に分けて事件 中上健次似の女性事件 F/A-18ホーネ…

東リのタイルカーペット

複合機の下だけ引いている。本体をリプレースするのだから、いっそのことカーペットも、と思った。それだけ。 [rakuten:unidy:10137380:detail]http://:title

リースだけどね CANON imagePRESS C1+

テスト段階では大満足。あとは導入してから、どれくらい使いやすいか、だな。

田中慎弥「燃える家」(14)

思い切った、でも謎な告白。そして計画の実行。むなしさの連続。虚勢を張ったほうがいいのか、逃げ帰ったほうがいいのか。悩む主人公の心理的ふらつきの描き方がうまいと思った。群像 2011年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/07メディ…

磁力

ぼんやりとしていたら起きていたことに気づいた。要するに布団の中でまどろんでいたということなのだが、このまどろみの時間が長く感じられるのは、布団の柔らかで暖かな感触が心地よいからなのか。その裏側には、一日ごとに冬に枯れながら近づき、一日ごと…

アラミック スリーディ・アースシャワー 3DE-24N

何気なく付けてしまったテレビでたまたま放送していたジャパネットたかたの通販番組で紹介されていた、節水型シャワーヘッド。このジャンルの商品、夏の節電を迎える前に購入を検討してみたものの、なんとなく買いそびれ、そうこうしているうちに最近の水道…

古井由吉×松浦寿輝 対談「小説家が老いるということ 『蜩の声』そして『不可能』」

「群像」12月号掲載。老境にさしかかったおそらくは古井さん自身がモデルらしい世田谷の集合住宅に住む老年の物書きが四季の移ろいをフィルターに物語を紡いでいく『蜩の声』、そしてもしミシマが現代まで生きていたら…を小説化してしまった『不可能』。今年…

フライング師走

六時三十分起床。日曜としては妙に慌ただしい一日だった。一点に留まりつづけることができない。用をこなすというよりは、用に振り回されながらただひたすらに家の内外をうろつく、といったほうが正確に思えるが、この程度の表現では今日一日を語ったことに…

安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』(23)《完結》

アニメ版よりも、最終回としての流れがきっちりしていてコッチのほうがぼくは好き。あの感動のラストシーンは、ほぼ原作のまま、しっかり再現してくれた。これを読んじゃうと、Z以降の作品はなかったことにしてくれたほうがいいような気もしてくるからコワイ…

王欣太『ReMember』(4)

昨日、アマゾンから届いた。連載で読んでいるからぜーんぶわかっているのだけれど、読み返してもやっぱりスゴい。さりげなくあちこちに伏線を貼っているのがよくわかる。まだまだ本格的にストーリーに絡んでいないZAPがまだたくさんいるのも気になる…。ReMem…

なまけ猫王国10

いつもとおなじように、猫たちに何度も起こされ、そのたびに遊んだり水を飲ませたりゴハンを食べさせたりなでたりとあれこれ世話をし、結局のところ、オレは何分寝たのだろうか。わからないが、六時十五分起床。今朝も寒い。少しずつ冬の色が濃くなってゆく…

葛西善蔵「哀しき父」

医者での待ち時間の間に、iPod touchを使って青空文庫版を読んだ。「子をつれて」同様に貧困がテーマなのだが、そんなことはさておき(当時の時代背景を考えると重要ではあるが)、短篇小説としての完成度が異様に高い。本当にコレ、大正時代の作品なのか? …

藤枝静男「悲しいだけ」

「群像」12月号掲載。戦後文学特集。この作家ははじめて読んだ。物質的なもの以外は何も信じないという現代的な考え方と、愛する妻の死を悲しんだり先祖の霊に畏敬し謝罪したりする霊的・宗教的な考え方とが静かにせめぎ合っている。自身の気持ちが揺らいで…

慌ただしかったのに書くことが少ない

六時起床。今朝もかなり冷え込んでいるようだが、まだ暖房は必要ない。といっても、猫にはホットカーペットを使わせている。下からの暖かさが心地よくてたまらないようだ。 仕事。少しだけ某企業企画を進めてから、午前中は銀行回り。昼食後、内科クリニック…

週刊モーニング

「グラゼニ」、ちと拍子抜けなラスト。 「GIANT KILLING」、うーん。ある意味、予定調和だよな。 「ReMember」、すげえ、1回目の1945年とつながってしまった。グラゼニ(3) (モーニング KC)作者: アダチケイジ,森高夕次出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/1…

週末にじっくり

アオオオオオン。アオオオオオン。麦次郎の雄叫びに何度か起こされ、花子の甘えやわがままにも何度か起こされ、昨夜はあまり眠れなかった。二匹とも、最近は我を通そうとしてか、よく鳴くようになった。麦次郎の場合は夜によく鳴く。調子に乗っているのだろ…

ジョージ・ソーンダーズ/岸本佐知子訳「赤いリボン」

「群像」12月号掲載。この作家のことはまったく知らないのだが、アメリカでは人気が高いようで、2003年発表の作品らしい。 ある街に突然、街を襲った狂犬病によく似た症状の病気が、犬を中心に猫やその他のドウブツにも感染しはじめる。 ニンゲンが罹患すれ…

季節の痕跡

六時十五分起床。朝の冷え込みは冬の様相。だが厳しさはない。どこか、間が抜けた感じがする。どんなことでも、名残惜しさをいつまでも引きずっているのを見ると、ある時点から先は、滑稽さが際立ったり、妙な苛立ちを覚えたり、煮え切らぬ態度やら状態やら…

岡田利規「問題の解決」

「群像」12月号掲載。短篇小説特集のひとつ。うーん、最近増えつつある原発小説、と読めるのだけれど、ホントはそうじゃないな。作意も文章もトリッキー。群像 2011年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/07メディア: 雑誌この商品を含む…