五時半頃、マンションの外廊下でちょっとだけバタバタと物音がした。どうやらお隣が早朝からおでかけらしい。始発電車でゴールデンウィークの行楽かな。幸せなことだな、と思いつついつもりわずかに早く起床。
多忙ではあるのだが、今日と明日だけは休むことに。それを察したのか、愛猫・葵が早朝からウンコ、ゲロ、おしっことめんどくさいことを三連チャン。仕事しないなら私の世話に力を注ぎなさい、ということか。
午前中は掃除。
昼頃に外出。妻と、西荻のピンクの象の通りにある馬肉料理の居酒屋「じゃじゃ馬」でランチ。馬肉のミルフィーユカツと馬肉の野菜炒めをわけっこした。本当は馬肉ハンバーグを食べたかったのだが、今日はないとのこと。ま、ミルフィーユカツも野菜炒めもおいしかったから、それでよし。引き締まってしっかりした旨味のある赤身肉。


その後は、駒場東大前にある日本民藝館へ。「民藝 無作為の美 ——深澤直人が心を打たれたものたち」を見た。民藝館を訪れるのは実は初めて。高校生の頃に柳宗悦の「雑器の美」を読んで感銘を受けたのだが、なぜかその後、約四十年もの間、行こう行こうと思いつつ、全く行けていない場所の筆頭格になってしまっていた。館長の深澤さんは、無印良品の家具や日用品のデザインディレクターを務めていた(今もかな)方で、好きなクリエイターの一人。民藝にこそ無駄のない機能美が宿っている、と実感できる企画展でした。
吉祥寺へ移動。無印良品(!)で妻の化粧品。肌に合っているようで、調子がいいとのこと。敏感肌用の化粧水は、ぼくも洗顔後などにたまに使っている。その後、ABCマートで妻のコンバース、そしてぼくの母に、母の日のプレゼントでおばあちゃん用ウォーキングシューズ。軽量で履き心地がよさそうなのが見つかった。喜ぶかな。
吉祥寺の商店街、楳図先生のバナーがいっぱい。お亡くなりになった先生への、感謝の気持ちをあらわしたかったみたい。吉祥寺はもちろん、荻窪や西荻窪にもよくいらっしゃっていた。先生のお姿が見られなくなったのは本当に残念。

武塙麻衣子「西高東低マンション(12)髪の毛」(「群像」2025年5月号)。武塙さんがよく居酒屋で会う頭ツルツルなマルさんの、うつ病になって入浴ができなくなってしまった妻の洗髪を手伝う話、優しさと悲しさとユーモアと、複雑に入り組んでいて不思議な読後感になった。でも、やはり根底にあるのは愛しさ、愛おしさなんだと思う。

