わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大澤真幸『〈世界史〉の哲学』古代篇・中世篇

「群像」で連載されていた、「近代とは何か」をキリスト教の思想をフックにひたすら掘り下げる哲学評論。 大学ではドイツに的を絞ってはいたけれど16世紀以降の哲学思想・文学・芸術の相関的な流れについて勉強していたので、このテーマにはものすごく興味が…

赤瀬川原平『個人美術館の愉しみ』

「個人」をくくりにした美術館の案内書(を装った赤瀬川原平流美術論)。これも今日の朝日新聞書評欄で紹介。「著者に会いたい」で、赤瀬川のインタビューが掲載されている。 たしか「サライ」みたいな中高年向け雑誌に連載されてたんじゃないかな。どこかで…

円城塔『これはペンです』

今日の朝日新聞の書評で、奥泉光が紹介していた。大絶賛って感じだ。ちょいと引用。 本書には小説の謎が疑いもなく匂いたち、物語をただ欲しがるのではない、本格的小説好きの読者であるならば、充満する虚構の香りに魅惑されずにはいられないだろう。小説の…

古井由吉『蜩の声』

表題作。マンションの外壁改修工事の様子から、工事の手も止まった夜中に突然鳴きだした蜩の声をきっかけに、戦中の疎開時にひろった蜩の死骸の放つ臭いニオイの記憶などが芋づる式に引き出されて行く。 喧噪の中で、人は生きる。沈黙は避ける。自ら音を立て…

見ることができない

六時十五分起床。雨が降ったりやんだりを繰り返しているようなのだが、不思議と雨のやんでいるときしか見ることができない。それでいて、ベランダの手すりの水滴の量や、外廊下の片隅にできた水たまりの大きさは、少しずつではあるが増え、大きくなっている…

なんだこの哀愁は。

服はニンゲンが着るモノだ。立派な毛皮を持つドウブツには必要ない。という真実を、この柴犬はしっかり悟っている。それにしても、なんだこの哀愁は。

今さらかもしれんが、ジョブズさん

コンピュータはMacからはじめた。アスキーの「マックパワー」で、(2ヶ月だけだけど)編集者をやっていたこともあった。だからアップルは好きだ。でも、スティーブ・ジョブズは実はさほど好きではない。とはいえ、スゴイ人だとは思う。彼が禅の思想に通じて…

第三編集局猫特別取材班「マイケル教えて!被災猫応援の教科書」

表題の「マイケル」はジャクソンじゃなくて「ホワッツ・マイケル」のマイケル。猫です。収益の一部は寄付されるそうなので、被災地のドウブツたちが気になっている人はぜひ!マイケル教えて!被災猫応援の教科書 (KCデラックス )作者: 第三編集局猫特別取材班…

古井由吉『蜩の声』

表題作。四十年くらい住んでいるマンションの外壁改修工事についてを、過去の記憶も辿りながら観察していく。珍しく、私小説めいたつぶやきがつづく。蜩の声作者: 古井由吉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/28メディア: 単行本 クリック: 6回この商品…

新宿・フレンチビストロ「レストラン パリ4区」

店構えは古くさくてかなり地味なのだが、侮りガタし! ランチコースは1,545円。どうやったらこの値段でこの料理を出せるんだ? と不思議に思えるくらい、クオリティは高いです。サラダ、レンコンのポタージュ、メインディッシュ、デザート、コーヒー。メイン…

物欲まみれ

六時十五分起床。平坦な曇り空に黄金色の朝日が微かに透けている。 身支度、ドウブツの世話。インコのぷちぷち、換羽期で抜け毛がすさまじい。かなり体力も消耗している。すこし食欲が落ちているのも心配。だが、まあなんとかなるでしょ。 ランニングへ。善…

古井由吉『蜩の声』

「明後日になれば」。庭いじりする老人を見守る子ども。いつしか子どもは姿を消してしまうが、深夜に老人が厠にたつとき、後ろをついてくる小さな足音が……。 座敷童を連想させる作品。もっとも、ここで出てくる子どもは金銭的幸福をもたらすようなものではな…

こんな日もある

三時、またも夜中に麦次郎の雄叫びで起こされた。マイブームになっているらしい。雄のシャム猫の声はデカい。ご近所さんがちょっと心配だが、これだけの元気があることは喜ばしい。 五時四十五分起床。肌寒さは感じられるものの、まだまだ夏のなごりのような…

ご教訓カレンダー2012

毎年買ってる。もう20年くらい買いつづけている。ちなみに、2011年版の今日のご教訓はコレ。金賞受賞作。 隠し膨張 御教訓 [2012年 カレンダー]作者: .出版社/メーカー: パルコ出版 (株式会社 ハゴロモ)発売日: 2011/09/21メディア: カレンダー購入: 1人 ク…

古井由吉『蜩の声』

「明後日になれば」。古人の哲学的命題から作品ははじまり、思いがけず、他の思想やら出来事やらを巻き込みながら、小説としての形を徐々につくりあげてゆく。小説未満の散文が、少しずつ小説になる過程をたどっているような感覚。不思議だ。蜩の声作者: 古…

たぐり寄せる

五時四十五分起床。目覚めた途端に、自分はなぜここで寝ていたのだろう、と無駄なことをつい考えてしまった。おそらく夢の世界から意識が抜け出せずにいて、布団にくるまっている現実世界の自分の姿を受け入れることができなかったのだろう。おかげでひどく…

王欣太『ReMember』(4)

『蒼天航路』作者が描く、壮大な歴史・異次元SFバイオレンスの第4巻。11月22日発売。予約しちまった。 2回目の1945年がはじまる。連載でもう読んでいるわけだが、1〜3巻での伏線が少しずつ解きほぐされていくので、何度か読み返したほうが絶対に楽しい。Re…

週刊モーニング

「グラゼニ」、プロのシビアな視点がイヤミなくらいリアルに描かれている。。勝てなければプロではない。勝てなければ稼げない。ま、これはすべての商売に言えることかもしれん。 「GIANT KILLING」、すさまじくトリッキーなアシスト。こういうプレイは好き…

心配で。あるいは寂しくて。

五時四十五分起床。昨夜は強烈な睡魔に襲われ、Macの画面に向かいながら眠ってしまった。いつもより小一時間早く布団に入ったが、その分早起きできたかというと、そうでもない。もっとも、夜中に猫たちの相手をするために何度も起きたのだが、その回数がいつ…

古井由吉『蜩の声』

「除夜」。ラストは男女の営みが深く関わってくる。身体でしか知ることのできない生き様や真理はあると思う。蜩の声作者: 古井由吉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/10/28メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (35件) を見る古井由吉の作…

今日の事件簿

そのクオリティは低すぎますよ事件 家にいる時間のほうが少ないかも事件 バロン藤ノ木のバケットはうまい事件 丸ノ内線でアコーディオンをもったオッサンが歌っていた事件 丸ノ内線で爆睡事件(オッサンが降りた駅は確認できず)