わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

多元宇宙というテーマがもつややこしさを、ややこしい文体でおちょくるように展開している。若いころの筒井康隆らしさがとても強い。でも、これってある意味自分自身による作品世界の否定にもつながるんだろうなあ。

矮小だからこそ、守るべきだ。

七時起床。朝から仕事。夕方、ちらりと「クイーンズシェフ伊勢丹」に買い物。西の空が、オレンジから紺に変わり、少しずつ色彩を失って淡い青みを帯びた墨色となり、そこにひとつ、ふたつと星が瞬く。そのそばで半月がふわりとおぼろげな光を放っている。雲…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

天文台を後にし、時間の秘密をさぐるためにセシウム原子時計の研究をしている大学へ向かう主人公。そこで彼は、定量的に測量できる絶対無比に正確な時間などというものはなく、様々な種類、さまざまな基準ででっちあげられた時間が雑多に存在していることを…

西荻窪・海猫家

南口。欧風料理だが魚介類の扱いが巧み。肉料理も無視できない。雲仙ポークのグリルは定番だ。アラカルトのみで、コースはない。ワインは赤白ともに三、四種類くらいがつねにグラスで愉しめる。日本酒、焼酎も、銘柄数こそさほど多くないが、珍しいところが…

吉祥寺・リブロブックス

「群像」二月号。 「一個人」二月号。 小島信夫『うるわしき日々』。傑作『抱擁家族』の続編。悲惨さはどこかでユーモアに通じる。『抱擁家族』は、そんな残酷な笑いに満ちた、しかしシニカルという一言ではくくりきれない作品だったなあ。というわけで購入…

その鳴き声にはトゲがある

四時。枕元に騒々しい気配を感じる。起き上がって薄暗がりで目を凝らしてみる。ぼんやりと茶色いものが見えた。花子だ。身体はじっとしているらしいが、フニャンフニャンといつも通りの情けない声で鳴きつづけている。いや、いつも通りではない。若干トーン…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

時間の秘密は、星々の運行から時間を読む天文台にはないことに気づく主人公。

東京にツララ

七時起床。結露がいつも以上に多い。それだけ外は冷え込んでいたということか。窓に手を当てる。水滴よりも窓そのものが冷たい。岩目模様のガラス窓が、自然にできた氷のように思えてくる。猛暑と暖冬がつづいていたが、今年は猛暑と厳冬である。厳冬がつづ…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

時間の秘密を暴くために、天文台へ殴り込む主人公。

目覚めと空の色は反比例する

七時起床。鍼の効用だろうか。あっという間に朝が来た。そう感じるほど深く眠ったようだ。外は薄暗いが、雨や雪ではないようだ。この季節は空模様が変わりにくい。変化するのは雲の厚さと空の色。今日の空はエンジンか何か、重金属のような色をしている。 仕…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

主人公のSF作家を尾行していた私立探偵の「報告書」。その最後に、主人公があの世界からこの世界に移り、異和感を感じていると主張するのと正反対に、私立探偵は異和感だらけだったあの世界から、自然で単純なこの世界に移ることができたと告白する。かくし…

Jamming 3.8 http://dicwizard.jp/jamming.html

Mac

シェアウェアの電子辞書ビューア。コピーライターという職業柄、辞書は手放せない。EPWING形式の「広辞苑」「漢字源」などは愛用するPalm機、Tungsten CにWordSeekerという辞書ビューア http://homepage.mac.com/kzseki/SA/palm/ws/ws.html をインストールし…

西荻窪・猫の手書店

はた万次郎『ウッシーとの日々』2、『北海道青春日記』。年末年始に、ウンコの友として『ウッシーとの日々』の別の巻を読んでいたらヤミツキになってしまったので購入。 山下清『日本ぶらりぶらり』。山下清には「おばさんズロースはいてるか」という傑作エ…

情緒なき季語

今日から仕事開始。とはいえ徐行運転である。しかし身体を慣らすために七時に起きた。いつもより窓の結露が多い。サウナでかいた汗の粒と窓のサッシにびっしりと付着した水滴はよく似ているが、結露は冬のものだからなのだろうか、まるで別の存在に見える。…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

感じつづけている異和感の原因が、「情報」ではなく「時間」にあるのではないかと考えはじめる主人公。「脱出」を描くには、閉塞化された世界を描く必要がある。その世界の描き方が、とても変。だけどうまい。リフレインによるエンドレス感の演出とか。

正月らしい空/ミステリー三昧

八時三十分起床。遅く起きた以外はいつもの朝と変わらない。空は晴れ渡っている。濁りのない青、肌寒くても風がない、正月らしい空とでもいおうか。三が日に曇り空や雨は似合わない。もっとも、昨日は雨が降ったようだが。 下痢は止まったようだ。胃もまだ重…

宮脇明子『名探偵保健室のオバさん』1〜4

夕方、症状が落ち着いてきたので読んでみた。おもしろいなあ。アタマが働いていないので、それ以上の深読みしてないです。

下痢。下痢。下痢。

明け方から胃痛。そして下痢。下痢。下痢。下痢。吐き気もひどい。大正漢方胃腸薬などを飲むが、落ち着かず。水分を補給しては、寝る。寝る。寝る。そして時々起きて、下痢。下痢。下痢。どうやら年末の二日酔いもこの下痢も、風邪から来ているようだ。今日…

筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』

自分をとりまくあらゆる存在に異和感を感じ、ニセモノの世界に連れてこられたと信じ込むSF作家の、世界からの脱走。主人公は世界がニセモノであることを証明するためには、ニセモノの情報を発信しつづけるテレビ局に行かなければ、と考える。そこで世界がニ…

世界は言い訳でできている

一年の計は元旦にあり、というがそんな言葉は信じないようにしている。昨夜、日付が変わり年が改まった直後にしたことといえば、夕食に使った食器の洗い物である。ならばこの一年は洗い物にはじまり、洗いつづけて、洗い物に終るとでも言うのか。比喩、暗示…