わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

町田康『宿屋めぐり』

進むテロ計画。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見る

アタマ痛いので軽めに

六時起床。またまたでかい低気圧、要するに台風のことなのだが、が近づいているせいか、軽く喘息気味。今回は胸の苦しさよりも頭痛がひどい。 仕事。昨日、今日と某大学のキャンパスガイドにかかりきり。午後はこの件で打ち合わせ。 夜は事務処理。今月は伝…

町田康『宿屋めぐり』

テロ。 結局、主人公がやっていることは自己弁護であり、自己擁護。それが次々とアクシデントを生んでいることに、まだ気づいていない。そういうことなのかな。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 …

古井由吉『始まりの言葉』読了

常に仮名から漢字へと変換しながら言語を操る日本人にとって、言語のもつ意味の解体は、危ういほど近くにある。 古井さんの近年の作品では、言葉の意味が、というよりも、生命そのものが、解体されかかっている。解体され、あの世とこの世の境界線も曖昧なま…

小さく、小さく、

五時五十分起床。雨。冷え込みは強く、十一月下旬並みだという。静かに、舞うように散る細かな雨滴に、小さく、小さく、秋を通り越して、冬が宿っている。長袖のTシャツではまだ寒く、もう一枚、薄いのを羽織った。 仕事。某大学キャンパスガイド。午後から…

古井由吉『始まりの言葉』

第三章「言葉の薄氷を踏んで」では、そのタイトルどおり、時代という概念から少々離れて言葉について考察している。言葉と、言葉を使う主体の意識がずれることで、発話と意味がずれる、というか。そこに古井さんはある種の狂気を読み取る。 そして、言葉につ…

町田康『宿屋めぐり』

恐るべき搾取システム。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見る浄土 (講談社文庫)作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/06/13メディア:…

うひゃあ、だの、げええ、だの

八時起床。子どもみたいによく寝ているような気がするが、計算すると七時間程度。普通の成人並みの睡眠時間ということになるか。いつもの平均が五時間から五時間半。三年くらい前、一日平均三時間という時期があった。当時はヘイチャラと思っていたが、今思…

町田康『宿屋めぐり』

以前に自分を騙し陥れた男と再会するかと思いきや、女と運命的な出会いをしてしまった主人公。先が読めない。 宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見…

採尿大作戦

花子の健康診断に行くつもりでいた。ここ数カ月、水を飲む回数と小便の回数、両方とも増えたからだ。水飲むのが増えりゃシッコも増えるのは当然だろが、というツッコミはやめてほしい。高齢な猫の場合、水の摂取が増えるというのは腎機能の低下が懸念される…

町田康『宿屋めぐり』

以前に主人公を騙し陥れた男との再会。 そうそう。義母に町田さんの猫エッセイを貸したら、大絶賛していた。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見る…

月末っぽいなあ

五時五十分起床。今日も曇天。少々蒸し暑い。 午前中は某大学の案件に終始。午後は銀行回り。ついでに髪を切る。といっても、伸びた分だけしか切っていないが。 夕方は事務処理。月末っぽいなあ。 お師匠よりメール。いつもいつも、ありがとうございます。こ…

古井由吉『始まりの言葉』

第二章は、一章とは異なり現代を語っている。現在ではなくて現代。すなわち、近い過去。主にはバブル期の狂騒と、その後の停滞。そこから、話題は一気にさらなる過去へと向かう。第二次大戦中の空襲の記憶。恐怖という側面からではなく、「サイレン」という…

昨日とおなじ

六時起床。昨日とおなじ肌寒い朝だが、空はまったく違う。一面の重い灰色に、スズメとカラスの声が交互に、ときには重なり合いながら、空の色よりは軽やかに、そして明確に、響いている。 某アミューズメント企業企画、某インテリアメーカー小冊子、某大学キ…

町田康『宿屋めぐり』

正しい世界に戻った、と信じる主人公。だが、何かが少しずつ狂いはじめる。 自分の意志を主体と呼ぶとするなら、主人公は主体的にではなく超主体的に、すなわち主体を超えた存在の意志によって、旅をつづけ、その他のあらゆる行動を取ろうとする。うーん、他…

金井美恵子『「競争相手は馬鹿ばかり」の世界へようこそ』

トイレ読書専用にしていたエッセイ、今日は下痢で何度もトイレに行ったので読了してしまった。 内容はバラエティに富むので、一言で感想を書くのは難しいのだが、ひとつだけ言えるのは、金井さんは誰よりも本を、小説を、愛しているということ。それゆえに批…

リービ英雄『仮の水』『延安』

アマゾンで注文した本が到着。前者は小説。後者はエッセイ(らしい)。短篇「仮の水」は「群像」だったか、初出のときに読んだが、ほかの中国を舞台にした短篇も読んでみたい、と思ったので購入。 西洋人と日本人、両方の視点で見る中国。仮の水作者: リービ…

水牛の群れ

五時四十五分起床。晴れ。明け方はなめてかかると確実に体調をくずしそうな冷え込み。日中との気温差に秋の訪れを感じるというのは、あまり風情がない。もっとも、明け方や夕暮れの空に浮かぶ雲は立派に秋のかたちをしていて、こちらは風情風情と喜んでいて…

町田康『宿屋めぐり』

ヤクザの親分の手助けで、ようやく目的地である燐州に辿り着いた主人公。万事順調。だが、順調などということがあるわけもなく……。 唯一絶対の存在とちっぽけで大馬鹿な個との対比。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディ…

David Sylvian "World Citizen"

YouTubeで見つけた。サカモトとのコラボ曲のライブバージョン。2003年のワールドツアーのときらしい。 投稿者が、デヴィッドが主催するレーベル「samadhisound」になっている。プロモーションのために自分たちでアップしたのだろうか。 World Citizenアーテ…

桃太郎ジーンズ

池袋パルコで1ヶ月間、フェアをやるらしい。気になる方は一度覗いてみては? ぼくの買った桃太郎出陣デニムは、今日でちょうど3週間目。かなり生地は柔らかくなった。オーバーサイズで履いているので、皺の部分の色落ちはあまりない。さっさと色落ちさせたい…

おねーちゃんのごとく

秋分の日。 六時三十分起床。換羽期を迎えたセキセイインコのぷちぷちは低血圧のおねーちゃんのごとく朝に弱くなり、嫌なことつづきで意気消沈したおねーちゃんのごとく不機嫌になる。七時には、夜のあいだ鳥かごにかけておいた黒い布を取り、起こしてあげる…

町田康『宿屋めぐり』

惨事。意図せぬ惨事、といったことを主人公は言う。が、意図の有無にかかわらず、保身のために惨事を引き起こしている。保身。これが本作を読み解く上でのキーワードなのかもしれない。直接この言葉が作品に登場しているわけではないが。宿屋めぐり作者: 町…

延々黙々

五時四十五分起床。冷たい秋雨。陽射しは遠い。 日曜と祝日の谷間の日。何本か電話とメールがあったが仕事上大きな動きはなく、外出の予定もなく、ただ黙々と作業。延々と企画を練りつづけた。 午後は軽い頭痛と花子のフニャンフニャンという鳴き声に悩まさ…

町田康『宿屋めぐり』

落ち目。一発屋。傲る芸人のしっぺ返し。さて、そろそろ次の宿屋へ向かうころか。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 58回この商品を含むブログ (121件) を見る破滅の石だたみ作者: 町田…

ブーン、グラリ

六時三十分起床。雨だ雨だと予報でさんざん脅されていたのに朝の空に重苦しさはなく晴れ間さえ差し込みはじめ、こりゃ今日一日すっきりと過ごせるか、小学校だの中学校だのの運動会も予定通り行われるだろう、それよりも、晴れるなら布団でも干しておくか、…

町田康『宿屋めぐり』

成功者の驕り。本作においては、次の宿屋に向かうことは敗残という意味を帯びており、踏みとどまることは(表面的な、ということだと思うが)勝利を意味している、のだろうか。宿屋めぐり作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/07メディア: 単…

深読みしすぎだ

昨夜は腕というか肩というか背中というか要するに全部なのだが、その痛みに耐えかね、毎週楽しみにしている「タモリ倶楽部」を観ずに、鎮痛剤のロキソニンを飲んでとっとと寝てしまった。それがよかったのか、それとも台風一過、低気圧が去ったからなのか、…

David Bowie “Heroes”

ボウイってそんなに好きなわけじゃないんだけどね、YouTubeで目に付いたので、なんとなく聞いてしまった。 こちらは “Heroes”のオリジナルバージョンにギタリストとして参加していたRobert Fripp率いるKing Crimsonがライブで演奏したバージョン。来日公演で…

古井由吉『始まりの言葉』

数日前から、寝る前にちょこっとちょこっとずつではあるが、読んでいる。古井さんには珍しい(?)、時代論。小説作品ではよく「戦中」や「戦後」といった時代が登場するが、あくまでそれは舞台装置でしかない(その一方で、古井さんは数少ない歴史感覚を持…