わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ところどころ霞みがちに広がるさまは

六時起床。花子ラッパ二日目。傷はかなり回復してきた。あとは精神面のフォローをどうするか。あまやかすしかないかな。 午前中は某官公庁パンフなど。午後は京橋で某不動産会社会社案内の打ち合わせ。陽気は春を通り越し、かなり初夏めいてきたのだが、薄い…

変愛小説集� ポール・グレノン/岸本佐知子訳「マネキン」

「群像」5月号掲載。結婚生活を送っていた妻が、実は木製の人形だったことに突然気付いてしまった男の話。たしかに変愛。しかし、おそらく妻は本当に人形ということではなく、なにかの暗喩と捉えたほうがいいのだろう。もっとも、作中では本当に人形だったと…

猫にも辛抱は必要なのだ

五時五十分起床。身支度やらゴミ捨てやらを一通り済ませ、朝の日課である花子のブラシングをしようとしたら、ありゃま、ひっかきすぎてほっぺたに節分の豆くらいの大きさの傷ができている。放っておくとさらにひっかいてどえらいことになるので、慌ててエリ…

奥泉光『神器 軍艦「橿原」殺人事件』

主人公の石目は、艦内で連続殺人(?)事件が発生しているのを知る。 エンタメ全開。でも文体が、軽いようでいて実はものすごくテクニカル。神器〈上〉―軍艦「橿原」殺人事件作者: 奥泉光出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/01メディア: 単行本 クリック: …

TXのデジタイザ交換

KazHatさんのサイトを参考にした。ありがとうございます!! http://www5b.biglobe.ne.jp/~kaz-hat/ 作業は至って簡単。ただ、ぼくのTXはバッテリーが干上がった状態だったので換装後に動作確認できず、充電をはじめてもしばらくは起動しなかったので、ミス…

シッコしながら

三時四十五分、尿意を感じながらもお腹すいたと騒ぎはじめた花子のために膀胱に力を込めなるべく刺激を与えぬよう、そろりそろりと動きながら猫の朝ゴハンの用意をした。花子が食べはじめたのを確認してからトイレに行く。近ごろはトイレを汚すのがイヤなの…

荻窪「ちょっと亭」

一見フツーのよくあるうどんそばのお店なのだが、実は本格派。本場讃岐で修行した店主の手打ち麺は太めで柔らかめだ。コシはさほど強くないが、物足りなさを感じるほどでもない。おつゆは本場のものよりマイルドな気がするが、どうなんだろう。なにはともあ…

奥泉光『神器 軍艦「橿原」殺人事件』

上巻を読みはじめた。 学生時代は小栗虫太郎あたりに傾倒し推理小説・探偵小説の類を書いていたらしい、少々変人じみた主人公「俺」は、軽巡洋艦「橿原」に乗船することになる。 ちょっとだけ漱石の「坊っちゃん」を思わせる文体。奥泉節、最初から全開であ…

とっとと税金を払い込む

五時五十分起床。窓にびっしりと付いた結露を拭き取る必要がなくなったので、朝の掃除がラクになったのはありがたい。 午前中は某アパレルメーカーカタログ。丸一日かかるかと思ったが、午後の早い時間に片付いた。アタマの回転が速く、要領がよい。そういう…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』読了

予想どおり、というか小川洋子の定石というか、主人公の死で物語は幕を閉じる。悲しさと幸福感の同居した理想的な死のかたちであり、おそらくは小川が考える理想的な生き方のひとつなのだろう。だが、うーむ、死以外のラストは考えられなかったのだろうか。…

杉並の馬

七時起床。曇り。朝の青空を見なかったのが、久しぶりに感じられる。 午前中はひたすら掃除。午後は昼寝したりDVDを観たり、と呑気に過ごす。十五時過ぎ、散歩へ。青梅街道沿いにあるクイーンズ伊勢丹の裏手まで足を伸ばしてみる。植栽や花壇が妙に多種多様…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

老いたチェス指しの集まる老人ホームで、ふたたびからくり人形に入ってチェスをはじめるリトル・アリョーヒン。そして、国際級の名人との名対戦。 物語から、少しずつ悲しみが消えてゆく。悲しみのもととなっていた思い出たちは、いつの間にかリトル・アリョ…

どこかで、必ず救われていた

花子もぼくも熟睡だったようだ。いつもなら花子のゴハンちょーだいという催促で三時か四時に一度目覚めるのだが、今朝はそれがなかった。気付けば七時四十五分。慌ててゴハンを用意したが、花子め、眠たいらしく、しばらくゴハンがあることに気付かずにいた。…

金井美恵子『スクラップ・ギャラリー 切りぬき美術館』

毎日、すこしずつ読んでいる。取り上げる画家も作品も、まあおもしろいこと。ルノアールはともかく、ほかの人はほとんど知らなかった。絵画を通じて、金井さんの映画に対する想いや愛情まで読めてくるところもいい。スクラップ・ギャラリー 切りぬき美術館作…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

海底チェス倶楽部のチェスに対する堕落した姿勢や退廃的なゲームスタイルに嫌気が差したリトル・アリョーヒンは、自分が入り込んでいたチェス指しのからくり人形“リトル・アリョーヒン”とともに、倶楽部から逃げ出す。 小川洋子にしてはめずらしく、物語がダ…

すこしずつ、すこしずつ

眠っていると、ふと喉の奥に軽い痛みを感じるのだが、それが風邪のせいなのか、それとも逆流性食道炎のしわざなのかはよくわからないが、相変わらず右の肋骨のあたりから胸にかけて軽い痛みがあり、これは明らかに逆流性食道炎の症状で、したがってのどの痛…

古井由吉『漱石の漢詩を読む』

漱石は近代作家の中では特にお気に入りで、おそらくは無意識のうちにかなりの影響を受けていると思う。が、漱石の漢詩は読んだことがない。 古井由吉は現代作家の中では特にお気に入りで、明らかにかなりの影響を受けていると思う。その古井さんが、漱石を語…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

リトル・アリョーヒンの地味な初恋。そして、海底チェス倶楽部でのはじめてのトラブル。 やっぱり。作者が個人的に好きなもの、気になるもの、なぜか惹かれるもの、などを、巧みに悲しみの演出道具として利用しているように読める。だから本作を読むというこ…

へろへろへー

六時起床。朝から黙々と仕事。夕方にひとつ片付いたら、なんだかアタマの中がからーっぽになってしまってへろへろへー。 満月。明るく、形のはっきりとした満月。全然へろへろへーではない、満月。うおー。月に吠える―萩原朔太郎詩集 (角川文庫)作者: 萩原朔…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

マスターの喪が明けたリトル・アリョーヒンは、チェス海底倶楽部で、チェスをするからくり人形の中に入って会員の相手をする、という仕事をはじめる。そして(たぶん)初恋――。 小川洋子の(たぶん)大好きなものが、たくさんたくさん詰め込まれている。ただ…

後任の/しぶとく/なんとなく

五時に目が覚めた。が、一時間布団の中でうだうだする。やがてまどろみ、何度か眠ったが、すぐに意識が戻った。六時、布団から抜け出す。今日も晴天。「めざましテレビ」の皆藤愛子ちゃんの後任の新しいお天気おねーさん(名前知らん。ちょっと好み)が、今…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

マスター、そして猫のポーンとの別れ。そして主人公は、少年からリトル・アリョーヒンへ。じわじわと作品世界に染みこんでいく悲しみ。猫を抱いて象と泳ぐ作者: 小川洋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/01/09メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 91…

逆流性食道炎と胆石は

今日も六時起床。布団を蹴飛ばしていた。暑かったのだろうか。 仕事。某官公庁パンフレット。資料を読み込んでいたら、あっという間に夕方になってしまった。 ここ数日、やや食べ過ぎの感があった。そのためだろうか、朝から胸焼けというか、胸の中が締め付…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

少年の初勝利。少しずつ、少しずつ、チェスを通じて自分の存在に自信をもちはじめる。その過程の描き方の、繊細なことといったら。やっぱり「少年マガジン」連載チェス漫画、ではないな。猫を抱いて象と泳ぐ作者: 小川洋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: …

日課の散歩や井戸端会議を兼ねて/毎日かあさん

六時起床。いつもどおりの朝。ただし結露は少ない。明け方の気温が上がってきているのだろう。今年は、花冷えという言葉を口にすることはもうなさそうだ。 午後より外出。小石川で打ち合わせ。播磨坂の桜並木は育児中の主婦連合が、子たちをベビーカーに乗せ…

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

チェスを題材にした偏愛小説、なのかな。小川流の。暗闇の中で、ひとりつぶやくような文体は相変わらず健在。健在、という単語がまったく似合わぬ文体なのだけれど。 少年がチェスと出会うまで。回りくどいなあ、というのと、なんだかこのストーリーの幕の開…

脅かされている

七時三十分起床。ちゃっちゃかと身支度を済ませ、ベランダと風呂の床タイルの掃除をしたら精根尽き果て、昼飯食ったらそのまま二時間ほど爆睡。半分寝たままの意識で西友に向かい猫缶を買おうとするが売場で財布を忘れたことに気付き、ありゃまこれじゃサザ…

荻窪? 阿佐ヶ谷? ベーカリー「ツェルマット」

「天然酵母や無添加の素材を使ってまじめにパンをつくっている、街でいちばんおいしいパン屋さん」と言えば多くの方が想像できると思う。 最近、以前からあった販売用の店舗の隣りに喫茶室ができた。じつはこのスペース、以前ぼくの友人が陶芸の工房として使…

古川日出男『聖家族』読了

うーん、長いわ難解だわで、かなりて手こずった。 一般的な書評では、東北を舞台に、歴史と家族を描いた意欲作、なんて言われているようだが……。描かれている舞台は、歴史の表舞台としての中央=江戸あるいは東京、ではなく、それを支えたり、あるいは反目し…

花見と賃貸住宅見

七時起床。ミサイルはいつ発射されるのか。発射するな。されるな。やきもき、という表現がこの場合ふさわしいかどうかわからんが、すくなくともイライラしていたのは確かである。北朝鮮に対する批判的な気持ちを抑えながら身支度する。 午後、義父母、カミサ…