わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

インチキなソーミンチャンプルー

そうめんをゆでる。 その間に、残り野菜をテキトーに切る。今日は青ネギと小松菜を使った。卵1個を溶いておく。 ゆであがったら湯を切り、ごま油を少しだけ垂らして混ぜておく。こうすると麺がくっつきにくくなる。 フライパンにごま油を多めに垂らし、よく…

佐伯一麦『ノルゲ』

少しずつ生活の基盤を整えてゆく「おれ」。しかし、通風口(だったかな?)で見つけた蜂の死骸に閉塞的な状況にある(らしい)自分の姿を重ねてみたり……。 言語の問題や人種の問題は、日本の外側に出てみなければ実感しにくい。今のところ、これが物語の主軸…

情念の夢、活字の夢/料理ばっかし

ここのところ、象徴的な夢ばかり見ているような気がする。今朝もそうだったのだが、今はさっぱり思い出せない……と夢について考えていたら、高校の美術の授業で、先生が「色彩感覚を鍛えるとオールカラーの夢が見れるよ」と言うのを聞き、フツーの人の夢はど…

いしいしんじ『麦ふみクーツェ』

傑作との評価もある『みずうみ』(っていうと、どうしてもドイツの作家のシュトルムを思い出しちゃう)はダメだったのだが、この作品は立ち読みしたところ好感が持てそうだったので購入。麦ふみクーツェ (新潮文庫)作者: いしいしんじ出版社/メーカー: 新潮…

津島祐子『「私」』

短編小説集。津島さんの作品って、息づかいが感じられるなあって思う。「私」作者: 津島佑子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る

リービ英雄『天安門』

リービの単行本は初期作品しか持っていないので。「群像」に掲載された「仮の水」はなかなかよかったからなあ。天安門作者: リービ英雄,Hideo Levy出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/08メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る

佐伯一麦『ノルゲ』

「群像」で延々と連載がつづいていた長編私小説。私小説として正当に評価される作家って、現代には少ないよなあ。 どうやら精神を病んでしまったらしい物書きの主人公「おれ」は、妻のノルウェーの美術大学留学に同行する。言語の壁や生活習慣の微妙な違い、…

説教される/歌われる/熟成される

伊藤比呂美ねーさんと天童大人さんに説教される夢を見た。六時起床。 わけのわからん(いや、心当たりはあるのだが……)夢を見たわりに目覚めがよいのは比呂美ねーさんが(なぜか)弁天様みたいだったからか、それとも。一昨日は、真っ青な富士山の夢だったこ…

星野智幸『無間道』

中篇三作を収めた作品集。 表題作「無間道」。イキナリ切腹シーンからはじまる。腹を切って、そのまま飛び降り自殺、かと思えば死んでない。夢。なんじゃこりゃ。無間道作者: 星野智幸出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 2人 クリ…

アタマだのをぶつける/梶原美穂個展「花畑麦畑」

五時五十五分起床。寝る前に、一日二回までと決められている強力なハナドメを飲んだからか、泥のように眠れた。大きな地震が起きたそうだがまったく気づかず。二時ごろに花子が大騒ぎして目を覚ましたが(地震のせいか。でも揺れは感じていない)、意識が朦…

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』読了

「背中ばかりが暮れ残る」。語り手の心の中にいつづける、謎の男。世を捨てたように、アパートに籠もり本を読みつづけ、同棲する女が仕事から帰ればすぐに抱く。そうして年月は過ぎていく。逃避願望を肯定しつつも否定するような感覚に満ちているかと思えば…

洟垂庵日常

六時ハナタレ起床。ハナタレ快晴。 八時、ハナタレ仕事開始。ハナ、雪崩のよう。集中が途切れる。仕事にならず。家にあったクスリをとりあえず飲む。すこしマシに。 九時過ぎ、耳鼻科へ。おっかない感じの女医さんにアレルギー性鼻炎と診断される。おそらく…

突然ですが、改題しました。だって、「○○○日常」とか「○○○日乗」ってタイトルのブログ、多いんだもん。

古井由吉『神秘の人びと』 古井の評論集というか、エッセイ集というか……。豪華箱入り、シンプルだがカッチョイイ装丁。と思ったら、菊地信義のデザインだった。神秘の人びと作者: 古井由吉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1996/06/25メディア: 単行本購入:…

金井美恵子『恋愛太平記』

しばらく入手困難状態だったけど、再版されてたのね。というわけで購入。恋愛太平記〈1〉 (集英社文庫)作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 集英社発売日: 1999/11メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 11回この商品を含むブログ (53件) を見る恋愛太平記〈2〉 (…

松浦寿輝『花腐し』

Amazonで購入。芥川賞受賞作らしい。いかん、ストレスのはけ口が書籍の購入に向かっている。最近の買いっぷりは、読むペースをはるかに超えている。花腐し (講談社文庫)作者: 松浦寿輝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/15メディア: 文庫購入: 1人 ク…

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』

「木犀の日」。外出の様子から過去の記憶を辿る、そのなだれ込み方と記憶の再構築の仕方(というよりは、分裂のさせ方?)が秀逸。こういう方法だと、懐古趣味的センチメンタリズムには陥らない。木犀の日 (講談社文芸文庫)作者: 古井由吉,大杉重男出版社/メ…

名古屋以西出身の人って

二人称に「自分」という言葉を使うことがあるなあ。 「おまえ」の意味だとさっぱりわからず、ものすごく混乱した記憶がある。いや、思い出したので書いただけ。

豚ロースのネギミソ焼き

材料 豚ロース肉 2枚 ミソ 大さじ1くらい ネギ 1/3本くらいをみじん切りに ミソとネギのみじん切りを和えておく グリルで豚肉を焼く。中火。片面じっくり焼いたら裏返し。6分か、7分くらい。 返したら、上にミソを塗る。焼き上がれば完成。裏面を焼くときは…

眠気覚ましの散歩

六時三十分起床。悔しいほどの快晴。 朝から仕事をはじめるも、十時ごろ猛烈な疲労感と睡魔に襲われる。昨日の長い散歩が応えたのか、それとも睡眠不足がたたったのか。とても仕事をつづけられる状況ではない。軽めの散歩に出る。眠気は消えたが、疲労感は消…

武田泰淳『目まいのする散歩』

墓参り記念で、表題作だけ読み返した。 武田泰淳という人は、歴史を、そして人間の魂を独自の視点で鋭く観察し、分析し、描写した偉大な作家だと思う。好きな作家を訊かれると、真っ先に挙げるうちの一人。『富士』のプロローグ部分、そして連作エッセイ(小…

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』

「髭の日」。主人公は、寝たきりとなり、病院に長期入院している老いた父親の髭を、週に一度剃りに病院に行く。その髭そりのしにくさを、道具、髭の毛質、寝姿勢などさまざまな面から病死者している。そして最後、経済的理由から入院費の安価な老人専門の病…

現代彫刻美術館「峯田義郎展」

日本における現代彫刻の第一人者のようなのだが、今まで知らずにいた。旅、風などのモチーフで連作を作りつづけているらしい。 一階は人物モノ、二階はやや抽象的な人物以外のモノ、という構成。気になったのは、人物モノでは「閉ざされた時間(とき)」とい…

ややイタタ/みどりとけむし/寝違えの痛む散歩

連休で気が抜けているのか。六時半に起きるつもりが、目覚まし時計を、鳴ってからか鳴る前にかはわからんが、無意識のうちに止めており七時半まで気づかず寝ていた。一時間の寝坊ということになるが、それでも六時間しか寝ていないことになる。ここ一ヶ月ほ…

鈴木志郎康『見えない隣人』

これまた気になっていた作品。やすーく買えました。傑作『やわらかい闇の夢』の後になるのかな。「ゴゴシマヤ」で何ページか立ち読みした。短めで平易な言葉で少々ナンセンスな世界を語っているようなのだけれど、実は意外にずっしり重い。こういうの、好き…

堀江敏幸『一階でも二階でもない夜 回送電車II』

新刊で買おうと思っていたら、古本で見つけたのでラッキー。 堀江敏幸は、日常に隠れた小さいが魅力的な物語の断片を探したり拾い上げたりつついたりするのがほんとうにうまい。こういう視点って、赤瀬川原平の「路上観察」に通じるような……そうでもないか。…

番外編・高橋睦郎「七十歳の出発」(日経新聞)

新聞に掲載されていたエッセイ。詩人の高橋睦郎さんが「読む」と「詠む」の違いと共通点という切り口から、散文・韻文の同一性と、それらの創作における本質について言及されていた。おもしろかったので一部引用。 (前略)日本語で古来「うたをよむ」という…

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』

「髭の日」。父親の入院譚。ゆるやかに暴走する老人。木犀の日 (講談社文芸文庫)作者: 古井由吉,大杉重男出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/02/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (27件) を見る

まだイタタ

七時起床。寝違え、まだ痛い。シップを貼ってみる。アイシングも続けた。 曇天。午後から散歩を兼ねて図書館、クイーンズ伊勢丹と回っていたら小雨がぱらついてきた。お湿り程度、という表現がある。それよりももっと少ない程度で特に困ることもなかったのだ…

古井由吉『古井由吉自選短篇集 木犀の日』

「風邪の日」。気づけば幽霊モノになっていた。