わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

奥泉光「ビビビ・ビ・バップ(15)」

「群像」3月号掲載。描かれている世界観が、今の時代の社会構造から考えて十分すぎるほどに想定可能であることがショック。急に社会批判的な色合いが濃くなったような気がするのだが、やはりシリアの事件の影響があるのだろうか。 なんだか久々にちゃんと本…

意外にも平穏な二月最後の日

二月最後の日。ぼくのやっている会社は三月に設立したので二月が決算月。というわけで、第十五期最後の日なのだが、あいにく土曜だ。まあ、曜日なんてあまり関係ないのだが。 四時三十分、自然に目が覚める。(いつもならこのタイミングで花子に朝ゴハンを与…

今日の事件簿

漢字検定ですよ事件 昼飯後回し事件 税理士と悩み続け事件 サンドイッチ落とされた事件 バケットまるっと事件 元日本DECのビルは買収によってHPのビルに変わりそして今はインテグラルタワーという名前であいおい生命とか杉並区役所の分所みたいのとかが入っ…

あなたが噛んだ人さし指が(演歌調で)

六時起床。ここ数日朝の血圧が高いのは、花子の具合が悪かったために走れなかったのが原因なのかもしれないが、それなら、まあ、いいや。今週末から走ろう。 花子が最後に残してくれた指の噛み跡は、血豆のようになっているが膿はすっかり出切ったようで、傷…

肘をぺろんと

六時起床。どうも生活のリズムが定まってこない。花子の世話がまるっと抜けてしまったからだろう。 午前中は黙々と仕事。なかなかエンジンがかからない。乗ってきたかな、花子の件であたふたしてしまう前と同じくらいにモノを考えられるようになったかな、と…

いとうせいこう「我々の恋愛」(4)

「群像」3月号掲載。無言電話から始まった遠距離恋愛に、勘違い女の片思いや、戦争孤児だった帰化人のおっさんの秘めたる恋などが絡み合っていく。膨れ上がっている印象だが、大長編になるのだろうか。 群像 2015年 03 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 …

天国からの応援

五時四十五分起床。もう花子に起こされることはないという喪失感は感じるのだが、そういったさみしさはすべて、不思議と自分のなかでしっかり消化できているような気がする。昨日とはちょっと感覚も感情も違っているような。一晩寝て、自分のなかで何かが変…

最後の傷

五時四十分起床。花子に起こされることなく目覚める、初めての朝。ただ、なきがらは枕元に安置しておいたから、一緒に寝たことにはなるのかもしれない。 午前中は友人Kさん、おなじマンションに住んでいて花子の娘・息子を引き取り、二年前に看取ったIさん、…

さよなら、花子

花子、容体悪化。脳腫瘍なのか、脳圧が上がりすぎているらしく、意識はなくなり、四肢には力が入らなくなり、起きることができない。カミサンとほぼ徹夜で見守る。午前中には二度ほど立ち上がりうろつくことができるようになったが、食事はいっさい受け付け…

うーむ…

明け方、花子の容体が急変。以降、細かいことはもう書けないくらい、あれこれあれこれと。夕方は大変な状況だったが、ステロイド注射を機に、夜には持ち直してきた。とはいえ、自力ではほぼ立てないし、食欲もない。 写真は、若干持ち直しかけてきた状態の花…

なんだか最近は花子の闘病日記になってきたな

四時、また花子の意識が飛ぶ。徘徊。そして歩行困難。ステロイド注射を打つが改善せず。六時三十分、全身に力が入らない状態で嘔吐。危険な感じがしたので、タクシーで動物病院へ。カミサンは伊勢丹でイベントなので、ぼくが連れていった。脳圧がかなり高く…

綱渡りのあと

五時二十五分起床。昨夜はまたもや花子が意識消失、下半身麻痺となり、慌ててステロイドを追加注射、それでもあまり持ち直さず、不安なまま朝を迎えたが、今朝は意識のないまま嘔吐してしまった。もう一本追加を打つ。少し意識は戻ったようだ。朝から打ち合…

今日の事件簿

仕事がパンク寸前事件(ありがたいけどダイジョブかな)

古井由吉「冬至まで」読了

十一月ごろから冬至にかけてまでの季節の移ろいを克明に記しつつ、老いを実感し、時折ではあるが死を感じたり…。それだけの内容なのだが、あまりに重厚すぎて読むのがメチャクチャに厄介だった。そのすさまじく自然体な技巧がおもしろいんだけどね。冬至すぎ…

冬の体育館のような

五時四十五分起床。花子、今夜はあまり騒がなかった。しかし再発した膀胱炎は昨日、抗生物質の注射をしたものの、まだ完全にはよくなっていないようで、昨夜のうちにしたおしっこの数は五回、そのうち二つが、明らかに潜血していた。ただ、花子自身は非常に…

今日の事件簿

花子膀胱炎再発事件 原因はステロイドらしい事件 今日からステロイド減量事件 やっちゃった足りなかった事件 ほぼ一周爆睡事件 長文メール事件 ブータレてちゃダメでしょ事件 009が出てきたよ事件

古井由吉「冬至まで」

『群像』2015年3月号掲載の、連作短篇完結編。義母の葬儀に立ち会うために、新幹線に乗る主人公。車窓から眺める冬の夕暮れ時の風景を見ることで、幼いころに乗った電車の記憶がよみがえる…。 冒頭の、俳句や短歌を交えながらの季節描写のきめ細やかさと観察…

今は微妙に

六時二十分起床。陽射しは明るいが漠然とした薄さを感じる。 朝から仕事。某案件のキャッチコピーをただひたすらに考えつづけた。 夕方、ランニングに出ようと着替えを済ませたものの、台風並みの強風に断念。部屋でエアロバイクを1時間に変更。 夕食はカレ…

後藤明生『この人を見よ』

架空シンポジウムが延々と。主人公と妻、R子、作家某Aなどの人間関係はほとんど描かれなくなり、ただひたすらに、『鍵』の読解へと向かっていく。本作は未完なのだが、どうやら最後までこれがつづく模様。いったんここで読むのを止めて、買ったままになって…

微春

バレンタインデー。四十五歳フリーランスとなると、もはや身内からしかチョコをもらえない。若い頃はもらえるもらえないでドキドキし自分を見失ったりもしたわけだが(誰もが通る道だろう)、そんな動揺は二十年くらい前に卒業している。義母からカカオ95%の…

今日の事件簿

花子ムラ食い激化事件 全部集中事件 結局お弁当買いにいけなかったよ事件 しかたなくパスタ茹でて食べた事件(ソースは無印の「5種類のチーズ」) なんかパズルだな事件 え、入稿するの?事件 剛力事件 頭痛事件あるいは寝ちゃった事件

後藤明生『この人を見よ』

架空シンポジウム、というよりシンポジウム的な口論が、まだまだつづく。このしつこさも後藤明生らしさといえばらしさ、だろうか。 この人を見よ 作者: 後藤明生 出版社/メーカー: 幻戯書房 発売日: 2012/07/25 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 12回 …

叫ぶ猫

五時五十五分起床。猫たちが交互にわめき散らしている。特に麦次郎は去年くらいからよく叫ぶようになった。カミサンの先代猫のペルちゃん(麦次郎とおなじシャム)も年をとってからよく叫んでいたらしい。シャムの習性なのかもしれないが、わからない。 十時…

さよなら、うさぎ

↑このタイトル、ジョン・アップダイクの小説のタイトルみたいだな(笑)。『走れウサギ』は大学生の頃に読んだけど、内容忘れちゃった。 走れウサギ (上) (白水Uブックス (64)) 作者: ジョン・アップダイク,John Updike,宮本陽吉 出版社/メーカー: 白水社 発…

後藤明生『この人を見よ』

架空シンポジウムはまだまだつづく。主人公の妄想だというのに、意見はまったく噛み合わず、互いに余計なことばかり言い合いつづけている。まじめで知的なコメディ、というよりコントか。 この人を見よ 作者: 後藤明生 出版社/メーカー: 幻戯書房 発売日: 20…

軽めに平穏

五時五十五分起床。朝の冷え込みは厳しいが風はなく雲もなく陽射しも緩やかに広がっているため日中は昨日までのつらさは感じない。 仕事。某案件のコピー開発を延々と。昼前にちょっとだけ買い出し。 午後、キヤノンの担当者が複合機のメンテナンスに来訪。…

後藤明生『この人を見よ』

谷崎『鍵』に描かれた三角関係について考察する架空のシンポジウム。これが、シンポジウムという形式に対する徹底的な批判的オチョクリになっていて、おもしろいのなんの。後藤明生の本領発揮。そういえば、寒いオヤジギャグはいつの間にか消えていたな。そ…

ゲゲゲのリ太郎

五時五十分起床。昨夜はひどい腹痛、そして下痢、下痢、下痢。朝起きて体重を量ると、1kgも減っていた。目覚めても足に力が今一つ入らない。もう空っぽなんだな、と思ったが、なぜか普通に大便が出た。 仕事。某公共系案件。十一時、カミサンが出かけると、…

後藤明生『この人を見よ』

ふわっふわした会話から一転、主人公は急に、取り憑かれたように不倫相手のR子とカルチャーセンターの文学教室の講師A某氏の、あるいはスケコマ氏との関係を根拠なく勘ぐりはじめ、谷崎『鍵』における三角関係と自身の不倫三角関係を対比して考えはじめる。…

愛猫、釣り下がる

一時三十分、花子の叫び声。慌てて飛び起きる。デロンギのオイルヒーターのてっぺんから、足を引っかけた状態で逆さ釣りになっているではないか。どうやら上に乗ってみたところ、足が放熱板の溝のところに挟まり、そのままバランスを失って落ちてしまったら…