わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-01-01から1年間の記事一覧

小川洋子『ブラフマンの埋葬』読了

主人公の不注意と油断が原因の事故で、ブラフマン他界。 本作は、感情を表に出さない人物像を通じて、感情がないようで実は豊かなドウブツとの交流を描くという、ねじくれたことに挑戦しようとした……のだろうか。お涙頂戴的安直感動物語的動物映画とはまった…

ひたすら寝る。寝て治す。

七時起床。朝焼け。オレンジ色というよりは朱色に近い光が、雲をまだらに染めている。 カミサンは鼻風邪を引いたらしく、午前中は布団から出てこなかった。体調が悪いと、ひたすら寝る。寝て治す。ただし、体調が悪くないときも、ひたすらというほどではない…

[読書日記]小川洋子『ブラフマンの埋葬』

ブラフマン、悪いヤツらを摘発する。主人公はこの一件を通じて、ブラフマンとの絆を再確認する。ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/04/13メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (94件) を見る寡…

[日記]渋滞中にクルマ洗うな

渋滞中にクルマ洗うな。渋滞していて暇だからってクルマから降りてクルマ洗うな。渋滞中につづく二台でいっしょにクルマ洗うな。渋滞中につづく二台で、前を走っていたドライバーが自分のクルマから降りて後ろのクルマ洗うの手伝うな。渋滞がちょっと進んだ…

Palm Treo 755p

Palm OS搭載のフルキーボード付きSmartPhone。GSM方式なので、国内では携帯電話としては使えない。ただし、Palm OSの軽快かつ自由度の高いPIMを利用することはできる。マルチメディア機能もある。昨年の夏頃だったかな、発表時期は。 で、買ってしまった……。…

小川洋子『ブラフマンの埋葬』

ブラフマンの水泳。やっぱりカワウソなのかな。ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/04/13メディア: 文庫 クリック: 12回この商品を含むブログ (94件) を見る薬指の標本 (新潮文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカ…

深大寺・手打深大寺そば 玉乃屋

神代植物公園とお寺の参道の間あたりにある、外観は枯れた風情たっぷりのそば屋さん。店内はごく普通。今日は店先(外にも席があって食べられる)でふっとい木をごんごんと燃やして焚き火をしていたので喘息持ちのぼくにはちょっとキツいシチュエーションだ…

仮面のような幻想を/果たして今は、ふさわしい時間か/新蕎麦を楽しむのが一番の目的だが

いい夫婦の日だそうだ。対義として悪い夫婦というものがある、という前提で、それを覆い隠そうという魂胆だろうか。コピーライターをしているぼくがいうのもなんだが、この手のものからはマーケティングのニオイがぷんぷんと漂ってくる。そもそも、いい夫婦…

Japan/The Very Best of

ぼくの思春期から青春期は、JapanとDavid Sylvian抜きには語れない。悶々としながら、何百回も何千回も”Tin Drum”や”Brilliant Trees”を聴きつづけた。 久々に聴いた。仕事が一段落したからか、張り詰めていた気が緩んでしまって散歩から帰ってからはふぬけ…

小川洋子『ブラフマンの埋葬』

主人公は、ご近所の雑貨屋の娘に恋をしているのだろうか。 ブラフマンとの日々が、淡々とつづられる。無機質な描写の中にフェティシズムが見え隠れする。小川ワールド全開だな。ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 講談社発売日: …

寒さと眠さの関係/目があったら、にゃああああああああぁあ

六時三十分起床。寒さと眠さは比例すると思う。寒すぎれば、寝すぎる。 某IT企業カタログなど。漠とした指示ばかりだったが、なんとか夕方には形になった。これにて連休前の作業は終了。あとは軽く事務処理をして、店じまい。 十八時過ぎ、西荻の、ウチから…

空と窓

六時起床。一段と冷え込んだ朝。紫色に染まる空と、窓を覆う結露。寒い、寒い、と猫が文句を言っている。 某IT企業カタログ、某不動産会社会社案内など。案件数は多いが、ここにきて動きが緩やかになっている。今年の勤労感謝の日は、めずらしくしっかり休め…

小川洋子『ブラフマンの埋葬』

ブラフマンとは、とある出版社が運営するアーティストのタマゴ向けの宿泊所のような施設の管理人をする主人公が助け、飼うことになった謎の動物。姿の説明はあるのだが、何なのかははっきり記載されていない。うーん、ニホンカワウソ、かなあ。 小川らしいフ…

伊勢丹で買ったセール品のよくわからんブランドのバッグ

革製。デザインに一目惚れ。安っぽくなく、流行と縁のない形なので、長く使えそうだなフッフッフ。

汎用PDAスタンド

別にケータイを立ててもいいんだろうけどね。プラスチック製。挟む部分が稼働するのだが、万力のようにどの位置でも挟めるが、Palm TXの左右幅でいっぱいって感じ。下の部分は接地面が5.4cmの正方形。かなり小さくて不安定に思えるが、使ってみるとそうでも…

平常心で身支度を

六時起床の予定が、体が動かず。大陸から大型の寒気が張り込んでいる、と昨夜の天気予報で解説していたが、急に冷え込んだせいか、喘息の発作が出たようだ。三十分ほど布団の中で様子を見る。発作といってもたいしたことはなさそうだ。起きてみる。大丈夫。…

上野広小路・てん婦羅 天寿々

江戸前天婦羅の老舗らしい。ランチ限定の上天丼1,500円と、特上天丼1,800円を注文。エビ二尾、ししとう、キス、ナス。特上はエビ一尾になって、かわりに小さめのかき揚げが乗る。 こってり濃厚。エビはぷりっぷりの食感が快い。十分ナットクのお値段でした。…

西洋美術館「ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情」http://www.shizukanaheya.com/

静寂の画家、ハンマースホイの、おそらく本邦初の個人展。写実的だが極端に生活感や人間の感情、はては人間の存在自体を消した作風は、異世界のような不思議な感覚を観る者に感じさせる。 ハンマースホイの作品は、ほとんどが静止している。単なる静止ではな…

薄く薄く

六時起床。紫色に薄く染まる雲が薄く薄く高く広がるのだが、東の空だけは薄い紫は白く消え、代わりに薄い光を放つ太陽に薄い雲が薄い黄色に薄く薄く輝いている。セキレイが鳴いた。その鳴き声は別に薄くない。 昨夜は日記を書き終えてからデザイナーT氏と深…

古井由吉『楽天記』読了

「よろぼし」。手術後の、装具で不自由の身となった主人公の、身体の不調に追随するように、微妙に狂う精神。退院後もそれはわずかながら尾を引き、その惑いのような感覚が、死んだ旧友・奈倉の幻影を呼び起こす。 淡々と日々を過ごしながらも、常に死を意識…

ホッケに倒れる

六時起床。晴れ。朝もはよからせっせと仕事。パニックになるかと思っていたが状況は一転、すべてが円滑に進み、午後には大半の仕事のメドが立った。 夕食はホッケ。食べ過ぎたわけではないのに胃痛。小一時間ほどぶっ倒れてしまう。胃薬服用。かなり脂ののっ…

古井由吉『楽天記』

「白い蚊帳」。主人公の入院と、頸椎手術。おそらくはご本人の実体験がもとになっている。以後、このエピソードは形をすこしずつ変えながら、古井作品にしょっちゅう登場することになる。白い蚊帳とは、手術後、首を装具で固められベッドで仰向きを強制させ…

大玉転がしからおっさんおばはんへ/呼吸が浅くなっている

大玉転がしの玉が転がっているかと思えば、場面はたちまち切り替わり、カルチャースクールだろうか、こぎれいだがどこか雑然とした教室になっている。おっさんおばはんがうろうろしている。その状態が、長くつづいたのか、それとも短く途切れたのかはよく覚…

[購入書籍]西原理恵子『毎週かあさん』

高濃度猛毒系おかあさん1コマ漫画。毎週かあさん―サイバラくろにくる2004‐2008 (ビッグコミックススペシャル)作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/10メディア: コミック購入: 3人 クリック: 17回この商品を含むブログ (45件) を見る

[購入書籍]高橋源一郎『いつかソウル・トレインに乗る日まで』

「著者初の、そして最後の超純愛小説」なのだそうだ。源一郎さんのことだから、そして「超」がつくのだから、ただの純愛小説ではあるまい。そう期待して購入。いつかソウル・トレインに乗る日まで作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/11メ…

[読書日記]古井由吉『楽天記』 

「初だより」。年賀状のことではなく、他界した旧友・奈倉が残していた、出されなかった主人公あての手紙のこと。年明けに、未亡人から渡される。 奈倉の存在を、主人公は忘れることができない。深い付き合いでもないというのに。悲しみにとらわれているわけ…

[日記]靴下を買うに違いない/タイムアウト

素足に皮靴というのは受け狙い以外の何者でもないのだろう。おしゃれだと言うが、本当のところはどうなんだ。キャラづくりという、タレントとしてのマーケティング上の戦略がそこに潜んでいるはずだ。おい、図星だろう。一緒に走りながら、そう問い詰めてや…

古井由吉『楽天記』

「けのんガ淵」。旧友だった奈倉の死は、うっすらではあるが、妙にしつこく、主人公の毎日の暮らしにまとわりつく。いや、まとわりつかせようと、主人公が意図的に奈倉の亡霊に隙を見せつづけているのかもしれない。もちろん、奈倉の亡霊など登場しないのだ…

水道工事と健康診断を同時に進めることは可能か

水道工事と健康診断を同時に進めることは可能か。工事は職人として、健康診断は受診者として、である。工事は自宅で、健康診断は病院で、である。不可能だろう。できるわけがない。だが、どうやら可能らしいのだ。そう結論が出た。少なくとも、夢の中では。…

古井由吉『楽天記』

「秋土用」。旧友の死、その間際の、些細ではあるが奇妙な行動、そしてその奇妙さをわずかに訝りつつも、その死をすなおに受け入れてあっけらかんと送る妻、深く知ろうとする素性不明の女、そして海外渡航中だったために、死の知らせを一月以上も遅れて知っ…