わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

松浦寿輝『もののたはむれ』

「アノマロカリス」。一瞬の恋と、化石に封じ込められた永遠の時間。その対比。 「鳥の木」。あれは本当に起きたことだったのだろうか……の三連発。「あれは本当に起きたことだったのだろうか」って、幻想文学の基本だよなあ。もののたはむれ (文春文庫)作者:…

就寝前にウンコしたので/サンカクの部分に

六時五十分、花子が添い寝にやって来るが起床。むっとしたのか、クローゼットに籠もってしまった。昨夜、就寝間際にウンコしたのでさっぱりすっきりしているのか、今朝はあまり文句やわがままを言わない。 午前中はクイーンズ伊勢丹/ユニクロへ。ユニクロで…

鶏肉・厚揚げとれんこんのオイスターソース炒め

元ネタはケンタロウ氏。ありがとうございます。 用意するもの 鶏モモ肉 150gくらい レンコン 小2節 厚揚げ 1/2枚 ショウガ 1かけ ニンニク 1かけ ごま油 大さじ1 紹興酒 大さじ1〜1.5 塩、コショウ 適宜 オイスターソース 大さじ1 ネギ油 小さじ1 鶏肉はひと…

中上健次「岬」

文春文庫版の同タイトル単行本から表題作だけを一気に。読み返すの、何回目だろう。コピーライターをしているのだが(仕事は地味)、書く者として混乱したときなどに読み返す作家が何人かいる。中上はその一人。文章のテンションが下がっているときに読むと…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「雨蕭蕭」。昭和三十年代タイプスリップ譚。と書くと「三丁目の夕日」みたいだな。 「中二階」。怪奇幻想マゾ小説。と書くと澁澤龍彦みたいだな。もののたはむれ (文春文庫)作者: 松浦寿輝出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/06/10メディア: 文庫 クリ…

吉田秋生『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』

吉田作品ははじめて。少女漫画的予定調和の雰囲気をひしひしと感じつつも、それがどこかでうれしい方向に裏切られているような。鎌倉の風土を活かした作品世界そのものが、いい。海街diary 1 蝉時雨のやむ頃作者: 吉田秋生出版社/メーカー: 小学館発売日: 20…

なぜか中上

昨夜は頭痛対策で念入りにストレッチをしたためか、大好きな「タモリ倶楽部」を観る前に突如、猛烈すぎる睡魔に襲われもうだめだ、と就寝。なんだかよくわからんがうねうねしてぐにょぐにょした夢を呆れるほどたくさん見て、しかし目覚めたときには一つも覚…

グダグダ頭痛

六時三十分起床。晴れ。眠い。 十六時からはじまった打ち合わせ、二時間半もかかり後半はグダグダ。お客さんも、こちら側も、そしてぼくの脳みそも。頭痛がしてきた。痔の調子がいいのだけが救い。 吉田秋生の「海街diary1 蝉時雨のやむ頃」を読んだ。カミサ…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「一つ二つ」。タイトルがいい。内容は典型的な幽霊話なのだが、同性愛的なエロティシズムと霊的世界の不可解さを受容する態度、そして(霊なのに)肉感たっぷりの描写と、変化球が目白押し。 「鬱々と」。なんだか私小説的(と書くと批判的に読んでいるよう…

読書日記小田よりミーシャ/詩ばっかり

六時四十五分起床。ここ数日、目覚めがよくない。「めざましテレビ」のテーマソングがミーシャ(ってカタカナ表記で正しいのだろうか。よくわからん)から小田和正に変わったのが原因か。和製ポップスはほとんど聴かないが、それでも朝に相応しい曲かそうで…

若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』5

根岸君のキャラ、だんだん変わってきている。連載開始のころは、ヨハネ・クラウザー二世のキャラは無理やり創られたものだったが、次第にそれが抑圧された暴力欲求みたいなカタチで、根岸君がもともと持っている「第二の人格」として現れはじめた。そして最…

「四元康祐詩集」

思潮社の「現代詩文庫」。ある方に勧められたのだが、立ち読みしたら脳天かち割られた感じがし、すぐ購入を決めた。おもろいわあ。他人の存在など忘れて「うわあ、すげえ」と思わず口にしてしまったのは、この詩。 会議は最上階で開かれておりますが あいに…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「夕占」。ある男色家の苦悩を、「雨」を通じて巧みに描いている。物語性はほとんどない。小説というよりも、詩とは異なる形式を使った言葉の芸術という感じか。 登場するB……という少年、ひょっとしたら主人公の想像の世界だけの存在なのかもしれない。もの…

ユリイカは買わない/ヘモの謎

六時三十分起床。晴れ、平穏な朝。少々ほこりっぽい南風が強めに桜をあおっている。花びらが善福寺川の川面に浮かび、ゆっくりと流れてゆく。桜は散り際かもしれぬが、まだ花吹雪にはなっていない。向かいの古い一戸建ては葉桜になりつつある。 仕事。某不動…

田村隆一『腐敗性物質』

「四千の日と夜」から数編読んだ。 敗戦から復興し、日本が混乱から秩序へ向かう中、田村は詩人として何を考えていたのだろう。「遠い国」という作品では、自己も、社会も、そして自分が書いた(他人が書いたのも含む?)言葉、詩そのものも否定しているよう…

松浦寿輝『もののたはむれ』

「黄のはなの」「並木」。いずれも、どこに幻想性が? と訝りたくなるほどスタンダード。完成度は高いと思う。 「黄のはなの」では村木道彦という歌人の作品が引用されている。ひらがなの叙情性ってこんなんだっけ? と思わせる感覚が、短歌に疎いぼくにはと…

海猫沢めろん「オフェーリアの裏庭」

「群像」四月号の「新鋭13人短篇競作」より。だらけたニート的な文体で友人とのドライブについてをつづるだけの短篇かな、と思ったら、思いがけず物語はスピリチュアルな方面へ。江原某のような魂の浄化といった内容ではなく、チャクラがなんちゃらだのパワ…

三日分の発酵/情けない

花子のウンコがもう三日も出ていない。便秘がち、神経質、情緒不安定と三拍子そろっているので、一度ウンコが詰まると、猫トイレを眺めチョイチョイと砂を掻いては出て行ったり、フニャンフニャンと高い声で鳴き続けながら廊下を往復したり、風呂場に行って…