わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

色川武大『生家へ』

「作品9」。戦後の宿無し生活。生活臭、というか、生きることの泥臭さがぷんぷんとした内容だというのに、語り手の冷めた目線と淡々とした文体が泥をそぎおとし、半透明のあいまいなカタチをした存在へと異化してしまう。生家へ (講談社文芸文庫)作者: 色川…

確認されない蝉の習性の仮説

五時五十分起床。晴れているようだが部屋はひんやりとしている。冷たさには静止のイメージがつきまとう。眠っている間、空気の流れまで止まっていたか、と考えながら窓を開ける。外の物音がかすかに聞こえる。同時にレースのカーテンが静かに揺れた。 気づけ…

今日の事件簿

●ガラかめ買った事件 ●ばーちゃんに曜日を尋ねられた事件 ●老桜切り倒し事件 ●やっぱり膀胱炎かも事件ガラスの仮面 44 ふたりの阿古夜 3 (花とゆめCOMICS)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2009/08/26メディア: コミック購入: 5人 クリック: …

花子の膀胱炎は……

膀胱炎ではなかったのかも。ただの頻尿だったのかも。その証拠に、今日の尿の量も回数もほぼいつも通り。なんなんだろう。 念のため、投薬はつづけている。薬を潰して粉状にしたものをバターにまぜ、口に塗る。綺麗に舐め取ってくれる。うちの猫の健康をまも…

あと数日すれば、空の

五時四十分起床。少し暑い。やや夏のほうへ季節が後戻りしたか。だが、秋はもう目の前まで来ている。ニオイがする。かすかではあるが、秋の色も見える。あと数日すれば、空の表情も変わるのだろう。 午前中は書斎で作業。某保管業者の会社案内の構成だの、午…

色川武大『生家へ』

「作品8」。語り手の父が借家として貸し出していた家に住む隣人とのどこか歪んだ関係、そして物価高による困窮。父は隣人に対しても、金に対しても、ガンコでありつづける。ガンコさも極まればある種の狂気だ。未来を見失った男の悲劇だな、と読みながら思っ…

寝違えと膀胱炎

五時四十五分起床。布団をびっしりとかぶって寝たのが効いたか、微熱っぽいのはすっぽりと抜け、胸の中をヤスリで薄く薄く削られたような息苦しさもなくなり、もう風邪はだいじょぶそーじゃん、と寝床では思っていたのだが、起き上がってみるとたちまち不調…

色川武大『生家へ』

「作品7」。部屋に勝手に出入りする猫たちの描写が次第に残酷さ(他者に襲いかかりその命を落としその身を食らう、というドウブツとしての業を愚直に描くさま)をエスカレートさせ、ついには麒麟まで姿を現すようになる。いつの間にか幻覚に支配される日常。…

力をセーブするために

五時四十五分起床。昨夜は猛烈な睡魔に負けて早々に寝てしまった。熟睡できたのだから今日はスッキリ目覚めると思っていたが、まだ気管支炎が残っているようで、いや、むしろ昨日の吉祥寺の散歩がよくなかったのか、少々悪化したように思える。微熱がある。…

フリーズドライのドリアン

カルディ・コーヒーファームで見かけた。横にはドリアンスナックというのもあった。 どんな味なんだろう。ドリアン、フレッシュのものも食べたことはないんだよなあ。気になる。 [rakuten:tirakita:10065258:detail][asin:B002B7CWIS:detail] カラー版 ドリ…

どことなく逃避のニオイ

六時四十五分起床。実際には六時には目が覚めていたのだが眠たいので、七時までに起きればいいや、と割り切って寝転がっていた。そんな怠惰な気持ちを、花子は機敏に読み取る。そして実の母親のようにしかろうとする。頭のまわりを何度もうろつき、ふにゃあ…

色川武大『生家へ』

「作品6」。「職」と「家族」。あるいは、ドツボにはまるということ。いや、そんな簡単な表現ではダメだな。自虐的自己犠牲が逆に家族の悲劇を生んでしまう。そこにねじれたレゾンデートルを感じてしまう語り手。生家へ (講談社文芸文庫)作者: 色川武大,平岡…

悩みを脳内で弄び

六時三十分起床。今週の土日は完全休業と決めていたものの、朝から雨。出歩く気持ちを少々そがれ、本でも読むか、それともひたすら寝るか、とややゼイタクな悩みを脳内で弄びながらドウブツの世話と掃除。やってることは平日とおなじ。ただ、かなり念入りに…

色川武大『生家へ』

「作品5」。床下防空壕。耳の遠くなった在郷軍人の父と無期限停学処分を受けた中学生の語り手の穴掘り日記。ともに居場所をなくした男であるが、父は居場所を失ったまま、穴掘りという行為自体に居場所に似た感覚を見出してしまった。それを、やはり居場所の…

謎のバッテリー急減/なんなんだね、あんたは

五時半起床。目覚めてすぐに愛用するPDA(ホントは携帯電話機なのだが)であるPalm Centroで予定を確認しようとしたが、動かない。もしや、と思ったら案の定、バッテリーが干上がっていた。カラッカラのカラッケツで、まったく電源が入らない。1%も残ってい…

すばる違い

トップページにサーチ履歴からのオススメが表示されるけど……システムで違いを判断するのって難しいのかな。 どっちの「すばる」も好きだけど。あ、でも「昴」のほうは、途中までしか読んでない。映画も観てない。 昴?スバル? 特別版 [DVD]出版社/メーカー: …

気づかされ/七羽とも同じ木に

六時、ふっさりした何者かの気配を頬のあたりに感じ、顔を横に向けたら花子の腹があった。そのまま顔でうりうりしてやったら、髪の毛をペロペロと舐められた。それで寝癖直してよ、とつぶやきながら起床。 猫が身体を寄せてくるということは、寒い、冷えると…

色川武大『生家へ』

「作品4」。幻想、いや幻覚と同居するように存在する思春期時代の屈折した経験の記憶。 そうだ。この作品は幻想じゃなくて幻覚なんだよな。生家へ (講談社文芸文庫)作者: 色川武大,平岡篤頼出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/05/10メディア: 文庫 クリッ…

杉山 亮『ドラキュラ―ヘルシング教授のモンスター退治 ( (杉山亮のおもちゃえほん)』

例によってDMの紹介。絵本? なんのこっちゃ、と思ったら「以前に「ユーフラテスの『コんガらガっち どっちにすすむ?の本 (創作絵本シリーズ)』」をチェックされた方に、杉山 亮の『ドラキュラ―ヘルシング教授のモンスター退治 (杉山亮のおもちゃえほん)』の…

抜け

五時四十五分起床。クスリが効いているのか、風邪の症状がかなり抜けてきた。頭痛も胸の息苦しさも咳もない。身体のだるさもすっきりと消えた。 終日、書斎にこもって仕事。某IT企業の会社案内の企画。

色川武大『生家へ』

「作品3」。幻想の中で、餌付けしていた雀が擬人化するが、語り手本人はそれに気づかない。 ちょっと気になった部分、例によって引用。戦後小説って、どこまで言っても太平洋戦争の呪縛から逃れられないんだよね。というより、戦争体験、あるいは戦争という…

ほったらかしていたら確実に

夕べは二十二時には寝てしまったのだから、相当早く目覚めてしまうだろうと思っていた。ところがいざ、目覚めてみれば一度目は四時。これは本格的な起床ではなく猫ゴハンタイムなのだが、最近は三時ごろが多かったので、一時間ほど遅れたことになる。いつも…

高橋源一郎『13日間で「名文」を書けるようになる方法』

文章でメシを喰う者のはしくれとしては、やはり読むべきかな、ということで。 それよりも、源一郎さんが「群像」で今月から「日本文学盛衰史」の戦後文学編をスタートさせたことに関心が向かっている。ただ今Amazonで取り寄せ中。13日間で「名文」を書けるよ…

早くに目は覚めたが

五時四十分起床。早くに目は覚めたが風邪っぽいのは抜けていない。 午後より御徒町にて打ち合わせ。 今日は(今日も?)早く寝ます。

インフルエンザではないと思うが

五時四十分起床。休みだが、キリのいいところまでは仕事をするぞと意気込んでいたのに、どうも身体がついてこない。朝のうちは鼻水が止まらず、咳も出る。軽くだが喘息の発作も出ている。クスリを飲んでから仕事をはじめたが、副作用なのか、ふっと気を抜い…

猫撮り用デジカメ!?

荻窪圭というライターさんが、富士フイルムの新しいFinePixをレポートしているのだが……猫(特に町猫、地域猫)を撮りやすいデジカメとして紹介している。 偶然猫を見つけたとき、さっと取り出し、近くに寄ってきた猫は広角で、寄れない猫は望遠で、日陰で暗…

吉田修一『キャンセルされた街の案内』

「以前に吉田 修一の本をチェックされた方に、このご案内をお送りしています。」と書かれたDMが届いたが、うーん、吉田修一って読んだことあったっけ……と思ったら、2007年6月に当時話題になった『悪人』を読んでました。 作者は人が殺される理由の小ささや偶…

色川武大『生家へ』

「作品2」。さまざまなかたちの睡眠と、その先にある狂気(のようなもの)が、現実と幻想を行ったり来たりしながら語られる。 ちょっと気になった部分、引用。色川武大の、というよりも、阿佐田哲也の世界観なのかな。 以前、たくさんの危険のまっただなかで…

半田手延べそうめん

半田手延べはうどんに近く、しっかりしたコシがあるのが気に入っている。わが家では純粋に素麺として食べるだけでなく、ラーメンの替え玉にしたり、カオソイの麺にしたり、とあれこれ応用的に使っている。これをソーミンチャンプルーに使うと、かなりパンチ…

インフルエンザが流行っているなんて

六時起床。曇りがちだが晴れやかで、静かに流れる風も心地よい。インフルエンザが流行っているなんて到底思えない、穏やかな朝だ。善福寺川でカルガモが水遊びしているのが見えた。 午前中は例によって喘息発作予防のために念入りに掃除。 秋田の比内地鶏ス…